この記事は、長年にわたり空の上で働いていたキャビンアテンダントが直面する職業病について書いています。
この記事を読むと、多くの人々が見過ごしてしまう手の痛みの原因である手根管症候群と肘部菅症候群について手術で痛みが取れない人もいる、という悲しい現実がわまります。
手根管症候群と肘部菅症候群仕事とは
手根管症候群と肘部菅症候群は、反復する動作や長時間にわたる特定の姿勢が原因で発症することがあります。
特にキャビンアテンダントのように、重いスーツケースを引いたり、機内でのラッチ・ストッパーの操作や重いミールカートの移動など、手を酷使する作業を日常的に行う職業では、これらの症状が現れやすいと言えます。
私は、くも膜下出血が原因で線維筋痛症を発症し、右半身の痺れと全身の痛みに耐えられない日々を過ごしていました。
痛み止めの強い薬で、日常生活を乗り越えていましたが、日によっては痛みの解決にならない時もありました。
根本的な治療をしたい、と思い、多くの病院へ通院しましたが、解決できず、最終的に選んだ道は手根管症候群と肘部菅症候群の手術だったのです。
理由は、手根管症候群と肘部菅症候群が、手を酷使した人に起こりやすい病気だったということと、痺れと痛みの大きさが似ていたからです。
日常生活に支障をきたす痛みを持った人にとって、外科手術で治る可能性には藁にも縋る思いでつかみたいチャンスだったのです。
手根管症候群とは
手のしびれや痛みに関する「手根管症候群」について、その治療法に焦点を当てて説明します。
手根管症候群は、手首で正中神経が圧迫されることによって起こる病気で、特に朝起きた時に指先のしびれを感じることが多いです。
この病気の治療法には、手術と非手術の方法があり、それぞれの選択肢には利点と問題点が存在します。
手根管症候群の原因とは
手根管症候群は、手首の骨と靭帯によって形成される「手根管」と呼ばれる狭い通路で、正中神経が圧迫されることによって発症し、この圧迫は、靭帯の肥厚、手の骨の変形、または手根管内の腫れや炎症によって引き起こされることがあります。
治療方法
非手術治療
- 薬物:療法痛みやしびれに対しては、非ステロイド性抗炎症薬やビタミンB群が処方されることがありますが、その有効性は限定的です。
- 固定:手首を適切な位置で固定することで、神経への圧迫を軽減し、症状の改善を図ります。特に夜間の固定が有効とされています。
- ストレッチ: 手のむくみを軽減し、神経と周囲の組織の癒着を防ぐためのストレッチが推奨されます。
手術治療
手根管症候群の手術は、神経を圧迫している靭帯を切開し、神経への圧迫を解放することを目的としています。
手術は局所麻酔下で行われ、多くの場合、日帰り手術で済みます。
手術後は、痛みやしびれの症状が大幅に改善されることが期待できますが、感覚の鈍さや筋力の回復には時間がかかる場合があります。
手根管症候群は、正しい診断と適切な治療を行うことで、症状の改善が期待できる疾患です。
非手術治療が効果を示さない場合や、症状が重度の場合には、手術治療が推奨されます。手のしびれや痛みに悩んでいる場合は、手の専門医に相談することをお勧めします。
肘部管症候群について
肘部管症候群は、肘で尺骨神経が圧迫されることにより、手のしびれや使いづらさを引き起こす病気です。この病気は徐々に進行し、気づいた時には治療が難しくなることがあります。
肘部管症候群の症状
- 小指と薬指の半分にしびれや痛みが起こる
- 指が動きづらくなる
- 握力の低下
診断
- しびれの位置や肘を叩いた時の反応をチェック
- 神経伝道検査や筋電図を用いた検査
治療
- 軽症の場合は肘の固定やストレッチ
- 進行した場合は手術が必要
手術について
- 日帰り手術または全身麻酔での入院手術
- 手術後は一定期間肘を固定
注意点
- 進行すると手が使いづらくなり、回復に時間がかかる
- 小指と薬指のしびれや痛みがある場合は、専門医の診断を受けることが重要
線維筋痛症とは
身体と心の両方に影響を及ぼす痛みと戦う病気で、全身の痛みや、深い疲労感、睡眠障害、そして「ファイブロフォグ」と称される認知機能の障害が起こる病気です。
強い痛みによっておこる、不安や社会的な孤立感に苦しめられる病気です。
医療費
経済的な負担
病気との闘いは、医療費という形で経済的な負担ももたらしました。手根管症候群と肘部菅症候群の手術には、それぞれ数万円から数十万円の費用がかかり、線維筋痛症の管理にも同様に高額な治療費が必要となります。これには、手術費用のほかにリハビリテーション費用や定期的な通院費用も含まれます。
精神的な苦痛による孤独
線維筋痛症による精神的な苦痛は、身体的な痛み以上に人を苦しめることがあります。
社会的な理解が得られにくい病気であるため、孤立感や自己価値の低下、さらには対人関係の問題にも繋がり、見た目には健康に見えるため、周囲からの理解を得ることが難しいのです。
社会的な課題
痛みという目に見えない健康問題に対する社会的な認識の不足を浮き彫りにする病気は、予防や、早期発見、適切な治療へのアクセス、そして長期的なサポートが、不可欠です。
最後に
線維筋痛症という原因不明の体の痛みで苦しむ人にとって、痛みを取れるかもしれない、という治療法は藁にも縋る思いで挑戦したいと思えるものです。
手術という外科的療法を持ってでも、治らないことへの絶望は計り知れません。
残ったものは、リストカットをしたような手首の傷跡と、肘の傷跡です。
慢性的な痛みを抱える人への社会的な支援の在り方や、自身の健康を第一に考え、必要な場合は早期に医療の助けを求めることが重要だということがわかります。
痛みと共に生きる強さを持ちながらも、より良い生活のために闘い続けることの大切さを、伝えたいと思っています。
飛行機の中でお腹が痛くなる理由と解決策を大腸癌の元キャビンアテンダントが解説します。これで病気があっても大丈夫。機内で痛みを和らげる方法があります。 (cabinattendant.blog)
大切な家族のためにも、自分自身の健康管理が大事です。
内疾患の病気においては早期と予防が鍵となります。
健康は最大の資産なので、定期的な健康診断は、他の潜在的な健康リスクも早期に発見するために不可欠です。
特に血液検査は、体内のさまざまな状態を把握し、健康管理の基本となるため、定期的な実施をおすすめします。
下記のリンクから、簡単に血液検査を受けることができるサービスをご紹介します。自宅で簡単にできるキットもあり、忙しい日々の中でも、健康管理を継続することが可能です。今こそ、自分自身の健康を最優先に考え、積極的な健康管理を始めましょう。
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