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元JAL客室乗務員バフェットかおるが、50代からでも始められる高配当株投資をわかりやすく解説しています。

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トランプの薬価引き下げと武田薬品|米国依存52%のリスクと3つの守りを数字で

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1億円への道
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こんにちは、バフェットかおるです。

前回の記事で武田薬品工業のことを書きましたが、その続きとして、トランプ大統領が掲げる「薬価引き下げ」について調べたことをまとめます。この政治のリスクが武田薬品にとって絶望的なことなのか、それとも想定の範囲内なのか。数字で確かめてみました。

先に結論を書きます。影響は小さくありません。ただ、私は慌てて売る必要はないと受け止めました。理由は、武田薬品が持っている3つの守りがはっきりしているからです。

※本記事は私個人の考えと調べたことの紹介であり、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けていません。数字は公開資料と市場推定をもとにした概算で、今後の交渉次第で変わります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

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武田薬品は、実態としてアメリカで稼ぐ会社

まずリスクの大きさから確かめます。武田薬品は日本の会社ですが、稼ぎの半分以上、約52%を米国に頼っています。金額でいうと年間およそ2兆円です。

つまり米国で薬の値段が1%下がるだけで、売上が200億円以上減る計算になります。米国市場はこの会社の生命線だということです。

狙われているのはどの薬か

トランプ政権と、前政権から続くインフレ抑制法(IRA)がねらっているのは「売れている薬」です。武田薬品でいちばん影響が大きいのは、稼ぎ頭の潰瘍性大腸炎の治療薬「エンタイビオ」です。

対象 米国での年間売上 リスクが出る時期 想定される値下げ幅
エンタイビオ 約6,000億〜7,000億円 2027年〜2028年 最大25〜30%
  • 最悪の場合の試算:価格交渉(強制的な値下げ)の対象になり、米国売上の25%が削られると、年間およそ1,500億〜1,800億円の減収要因になります
  • 利益への影響:利益率の高い商品なので、直撃すれば全社の営業利益が数%から10%程度押し下げられる可能性があります

年間1,500億円の減収と聞くと、それはもう終わりではないかと思ってしまいます。私も最初はそう思いました。

それでも慌てなくていいと考えた、3つの守り

1. バイオ医薬品は13年守られる

米国の値下げのルールには期間の決まりがあります。

  • ふつうの飲み薬(低分子):発売から9年で値下げの対象になる
  • 複雑なバイオ医薬品:発売から13年守られる

(対象の選定は承認から7年または11年で行われ、実際に価格が適用されるのがそれぞれ9年後、13年後です。)

武田薬品が得意としているのは、エンタイビオや次の主力のTAK-279のように、バイオ医薬品かそれに準ずる複雑な薬です。つまり新薬を出してから13年は高い価格で売れるため、回収の期間は確保されています。

2. 血漿分画製剤は値下げを迫りにくい

シャイアー買収で手に入れた血漿分画製剤(血液から作る薬)は、製造が難しく、供給が不足しがちな分野です。無理に安くさせて供給が止まれば命に関わるため、政府としても強く値下げを求めにくい領域です。私はここを、守られやすい部分だと見ました。

3. 次のエースへの引き継ぎが終わっている

エンタイビオが値下げの対象になる2020年代後半には、次の主力である乾癬治療薬「TAK-279」が米国で売れ始めている計画になっています。

  • エンタイビオで減る分:約1,500億円
  • TAK-279で増える分:数千億円の見込み

計算上は、減る分を十分に埋めて、さらに余る形です。政府が値下げを迫ってくる頃には、もう別の新しい薬で稼いでいるという順番ができている。ここがいちばん大きい守りだと私は受け止めました。

ただし、これは会社が高い売上の見込みを立てたうえでの計画ベースの見通しです。予定どおりに進むかどうかは、これからの決算で確かめる必要があります。

PBM改革は、むしろ追い風になる可能性がある

もう一つ、トランプ氏の動きとして考えられるのが、薬価そのものではなく、薬の流通の中間にいる「PBM」を攻撃する動きです。

  • 今の形:製薬会社はPBMに巨額のリベート(手数料のような値引き)を払って、薬を扱ってもらっています
  • 改革が進んだ場合:中間の業者への支払いが減り、武田の手元に残る利益が増える可能性があります

制度の作り方次第では逆にリスクにもなり得ますが、政治の動きが向かい風ばかりではない、というのは覚えておこうと思いました。

7兆円の借金は、何を買ったお金だったのか

株価が5,000円を超えているのは、運が良かったからではないと私は思っています。

2019年、武田薬品は7兆円の借金をしてシャイアーという会社を買いました。あれは単なる買収ではなく、世界で戦う場所を買ったのだと私は理解しました。

その後の6年間、やってきたことは地味です。

  • 借金を返し続けた
  • 厳しいコスト削減をした
  • 次の武器であるTAK-279を磨いた

ROEが1.5%という数字を見ると弱そうに見えますが、これは会計上の数字です。実際には、配当を払いながら借金を返せるだけの現金を生み出す力があります。私は帳簿の利益より、現金が回っているかを見るようにしています。

シャイアー買収は成功だったと私は受け止めています。あの決断がなければ、今の武田薬品は日本の中だけの会社として、じりじり縮んでいたかもしれません。リスクを取って時間を買い、米国市場という戦う場所を手に入れた。そう考えると、7兆円は高い買い物ではなく、世界で戦うための入場料だったのかもしれません。

もっとも、成功と言えるかどうかは私個人の見方です。今の財務の改善と開発中の薬の並びを見るかぎり、少なくとも失敗とは言えない段階まで来ている、という程度に受け止めています。

2030年に向けて、回収期に入るかどうか

これから2030年に向けて、TAK-279が米国で売れ始めたとき、この会社は本当の回収期に入ります。私が確かめたいのは、そこが計画どおりに進むかどうかだけです。

私はJALの客室乗務員をしていた頃、機内で武田薬品の方とお会いすることがありました。見た目はふつうの会社員の方なのですが、世界を相手に仕事をしている静かな気迫のようなものを感じたのを覚えています。日本の会社が世界の大手と渡り合っている姿は、投資する側から見ても頼もしく感じます。

私がこのニュースをどう扱うか

政治のニュースが出ると、株価はまず動きます。私はそこで売り買いを決めないようにしています。やることは、その政策がこの会社の売上のどこに、いつ、いくら効くのかを決算資料で確かめること。それだけです。

今回の場合、私が手帳に書いたのは次の3つでした。

  • エンタイビオの値下げは2027年から2028年の話で、今すぐではない
  • バイオ医薬品の13年という期間が守りになっている
  • TAK-279の承認と発売のスケジュールを、次の決算で確かめる

まとめ

  • 武田薬品は売上の約52%、年約2兆円を米国で稼いでいる。1%の値下げで200億円以上が減る
  • エンタイビオが対象になると、年1,500億〜1,800億円の減収要因になりうる
  • 守りは3つ。バイオ医薬品の13年、血漿分画製剤の性質、TAK-279への引き継ぎ
  • PBM改革は、制度の作り方次第で追い風にもなり得る
  • ROE1.5%という数字より、配当を払いながら借金を返せる現金の力を私は見ている

値下げの話が出たからすぐ売る、というやり方は私にはできません。いつ、どこに、いくら効くのかを確かめてから考える。それが、ウォーレン・バフェットのやり方から私が真似している部分です。

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50代から始めても、60代、70代で「あの時始めてよかった」と思える日が来ると、私は思っています。私は、買ったら売らないと決めました。配当金を信じて持ち続ける、というやり方です。

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政策のニュースが出たときに私がすることは、その会社の売上のどこが影響を受けるのかを決算資料で確かめることだけです。私が使っているのは次の2つで、どちらも1株(単元未満株)から買えるので、確かめながら少しずつ持てます。

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※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

それでは、またお会いしましょう。バフェットかおるでした。

この記事の話は、動画でもお話ししています。

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当ブログで紹介している投資情報はあくまでも参考情報であり、特定の銘柄・投資商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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