【損します】絶対にやってはいけないNISAの買い方5選。

CA NEWS

この記事は、新NISAのやってはいけない買い方を説明しています。

この記事を読むと、投資初心者でも非課税で運用できる魅力的な制度ですが、間違った買い方をすると損をしてしまう可能性があることがわかります。

今回は、やってはいけない投資の仕方を考えて損をしないように気を付けましょう。

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新NISAのメリット

新NISAを利用すると、投資によって得られた運用益や分配金が非課税になります。

通常、投資による利益には約20%の税金がかかりますが、新NISAを利用すればこの税金が免除されます。

具体的なシミュレーションをeMAXIS SLIMオールカントリー(オルカン)を用い、年利7%で、月々5万円を20年間積み立てた場合で計算してみましょう。

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eMAXIS SLIMオールカントリー非課税の場合

月々の積立額

5万円

年間利回り

7%

運用期間

20年間

資産

2,708万円

eMAXIS SLIMオールカントリー課税される場合

年間利回り7%で、運用益に対してのみ20%の税金がかかります。

差額

566万円

2,708万円 – 2,142万円 = 566万円

非課税で運用することで、566万円も多くなります。

この差が複利効果を最大限に生かす上で非常に重要で、NISAを利用して、非課税の恩恵を受けながら長期的に資産を増やしていくことの大切さを再確認しましょう。

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やってはいけないNISAのやり方

1.非課税投資枠を埋めることが目的になり、預貯金がなくなる

非課税投資枠を使い切らなければもったいないと考え、余裕資金の大部分を投資に回すのは危険です。

投資は常にリスクを伴うため、余裕資金で行うことが基本で、急な出費が発生した場合、現金化する必要が出てくると、投資による損失が確定してしまう可能性があります。

まずは現在の支出や収入を見直し、余裕資金を増やすことから始めましょう。

損失の具体的事例

田中さんが急に資金が必要となり、投資信託を売却したタイミングは、ちょうど市場が一時的に下落していた時期で、元本割れとなり、購入時よりも低い価格で売却することになってしまい、損失を確定し、実際には運用益を得るどころか元本も減ってしまいました。

つまり非課税投資枠を埋めることが目的化し、余裕資金を超えて投資することは危険なことなのです。

急な出費に備えて毎月の生活費の6か月~1年分をを持つことが大事です。

非課税投資枠を埋めることが目的化してしまうと、急な出費が発生した時に資産を現金化する必要が出てきます。

もし、市場が下落していると、投資による損失が確定するので、まずは現在の支出や収入を見直し、余裕資金を増やすことから始めることが重要です。

投資はリスクを伴うため、必ず余裕資金で行い、急な出費に備えて預貯金を十分に確保しておきましょう。

2.バランスが必要なポートフォリオを組まない

積立NISAでは、一度買ったら持ち続けることが前提となります。

そのため、S&P500や全世界株式に連動する低コストなインデックスファンドを選ぶと、長期的にリスク分散ができ、安定した運用が期待できます。

リスクの高い集中投資と過度な分散投資の危険性

インドや中国だけに集中投資

インドや中国の経済成長に期待し、非課税投資枠の全額をこれらの国の株式に投資する場合、最初の数年間は好調だと思われますが、突如インドで政治的不安定が生じ、株価が急落したり、中国でも規制強化による株価下落が続いた時期がありました。

売却したくても、長期的に保持するつもりだったため、売るに売れず、大きな損失を抱えたまま耐え続けることになります。

知らない国に集中投資

将来的な成長を見越して知名度の低い新興国の株式ファンドに全額を投資すると、国の政治や経済状況について十分に調べずに行う可能性があり、予期せぬ経済危機や政変が起こり、株価が大幅に下落するなど多くを失うことになります。

債券、ゴールド、不動産など過度な分散投資

リスク分散を考え、株式だけでなく、債券、ゴールド、不動産ファンドにも手を出す場合、投資先の管理が煩雑になり、それぞれの資産のパフォーマンスを定期的に確認し、リバランスを行うのが困難になります。

不動産ファンドの市場は人口や気候変動とも関係し、大きな損失を抱える可能性もあります。

インドや中国に集中投資するリスクの具体例

インド市場のデモネタリゼーション(2016年)

2016年11月、インド政府は500ルピーと1000ルピーの高額紙幣を突然無効化する政策を実施し、「デモネタリゼーション」により、経済全体に大きな混乱が生じ、短期的にインド株式市場も大きな打撃を受け、小売業や不動産業、銀行業など多くのセクターが影響を受け、これに投資していた投資家は大きな損失を被ることになりました 。

中国市場の具体例「規制強化」(2021年)

2021年、中国政府はテクノロジー企業や教育業界に対する規制を急激に強化し、テクノロジー企業の独占行為に対する罰則や、オンライン教育産業に対する非営利化の指示などが行い、中国の主要なテクノロジー企業の株価は急落し、これらに集中投資していた投資家は大きな損失を受けました。

例えば、アリババの株価は2021年初頭の高値から約30%以上も下落しました。

新興国への集中投資「アルゼンチンの経済危機」(2018年)

2018年、アルゼンチンは経済危機に直面し、通貨ペソが急落し、アルゼンチンの株式市場も大幅に下落し、投資家は大きな損失を被りました。

具体的には、アルゼンチンの主要な株価指数であるMERVAL指数は2018年に約50%以上下落しました。

トルコの通貨危機(2018年)

同じく2018年、トルコは通貨危機に直面し、トルコリラが急落し、インフレ率が急上昇したため、トルコの株式市場も大きな影響を受けました。

イスタンブール証券取引所の主要指数BIST100は、通貨危機の影響を受けて大幅に下落し、トルコ市場に集中投資していた投資家は大きな損失を経験しました。

特定の国に投資することは、政治的・経済的な変動の予測が難しく、市場全体が大きな影響を受ける可能性があるので、分散投資を心掛けましょう。

バランスが必要なポートフォリオの重要性

これらの事例からわかるように、特定の国や資産に集中投資することや、過度に多くの投資先に分散投資することはリスクを高める原因となります。

積立NISAでは、長期間にわたって安定した運用を続けるために、バランスの取れたポートフォリオを組むことが重要です。

安定的なバランスの取れたポートフォリオ

株式: 全世界株式(オルカン)ファンドやS&P500に連動するインデックスファンド
債券: リスクを抑えるため
ゴールド: インフレヘッジとして

このように、株式を中心にしつつ、リスクを抑えるために債券やゴールドを組み合わせることで、長期的に安定した運用が期待できます。

管理しやすい範囲で投資を行い、リバランスを定期的に行うことで、リスクを分散しながら資産を増やすことが可能です。

3. 老後資金が目的なのにiDeCoを比較検討せずに始めてしまう

NISAを利用して老後資金を貯める場合、iDeCo(個人型確定拠出年金)との比較検討も大事です。

NISAでは投資枠が増えたため、iDeCoが必ずしも必要ではなくなりましたが、それでも比較しておくことは大切です。

私はNISAで十分大丈夫と思ったのでiDecoはやりませんでした。

NISAとiDeCoの比較

非課税期間

NISAは非課税期間が無期限ですが、iDeCoは60歳まで引き出しができません。

税制優遇

iDeCoの掛金は全額所得控除の対象となり、税制優遇が大きく、NISAは運用益が非課税となりますが、掛金の所得控除はありません。

出口課税

iDeCoは受け取り時に課税されますが、NISAは非課税で受け取れます。

NISAとiDeCoは、それぞれに特徴とメリットがあります。

老後資金の目的が明確である場合は、iDeCoの税制優遇を活用する人も多いと思いますが、NISAの非課税運用枠が大きくなったので必要ない人も多いと思います。

自分のライフスタイルや資産形成の目標に合わせて、最適な組み合わせを見つけることが大切です。

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 4. 長期海外赴任の予定があるのに積み立てNISAを始めてしまう

海外赴任者が非居住者になると、NISA口座の利用に制限が生じます。

NISAの海外赴任における制限と注意点

新規買付ができなくなる

新NISAでも、海外赴任で非居住者になる場合、新規買付けができなくなります。しかし、既に保有している金融商品については引き続き保有可能です​​。

口座の維持

出国前に「継続適用届出書」を提出し、5年以内に「帰国届出書」を提出することで、新NISA口座を維持し続けることができます。帰国後には、継続して新NISA口座を運用するために必要な手続きが求められます​。

出国前の手続きとして、「継続適用届出書」を提出し、NISA口座の維持手続きを行い、金融商品の整理が必要です。(日本株式や日本国債以外の金融商品については、売却や決済を行い、必要な資金を確保)管理。赴任中は、既存のNISA口座内の資産を引き続き保有し、日本に帰国後に再度「帰国届出書」を提出してNISA口座の運用を再開します。

特定の金融商品に対する制限

日本株式や日本国債以外の金融商品については、海外赴任前に売却や決済を行う必要があります。これにより、非居住者になる前に適切な準備をすることが必要です。

出国前に「継続適用届出書」を提出し、5年以内に「帰国届出書」を提出することで、NISA口座を維持し続けることができます。

帰国後には、継続してNISA口座を運用するために必要な手続きが求められます。

5.損益通算ができない

損益通算とは、同じ年に生じた利益と損失を相殺することで、課税対象となる所得を減らすことができる仕組みです。しかしNISA口座ではこの損益通算が適用されません。

一般口座での損益通算

例えば、2024年に以下のような取引を行った場合を考えます。

利益

投資信託Aを売却50万円の利益を得た。

損失

投資信託Bを売却して30万円の損失を出した。

この場合、50万円の利益から30万円の損失を差し引くことで、差し引き20万円の利益が残り、税金は、この20万円に対してだけかかります。

税金の額

50万円 – 30万円 = 20万円

税金は20万円 × 20% = 4万円

NISA口座での損失通算

NISA口座で以下のような取引を行った場合を考えます。

損失

投資信託C(NISA口座)を売却して30万円の損失を出した。

利益

投資信託D(一般口座)を売却して50万円の利益を得た。

この場合、NISA口座での損失は一般口座の利益と相殺することができないので、50万円の利益に対してそのまま税金がかかります。

税金の額

50万円×20% = 10万円

損益通算ができないため、損失を活用して税負担を減らすことができません。

差額

6万円

NISAは非課税で運用益が得られる一方で、損失が出た場合に損益通算ができないため、他の課税口座で得た利益と相殺することができません。

NISA口座では長期的に運用し、損失が発生しにくい堅実な商品を選ぶことが重要で、損益通算のメリットを理解し、適切な投資戦略を立てて、非課税制度を最大限に活用しましょう。

まとめ

新NISAは、投資初心者でも非課税で運用できる魅力的な制度で、注意すべき点や、やってはいけない投資の仕方について解説しました。

メリットは非課税によって20%の税金が取られないことや、複利効果が最大に利用でき、eMAXIS SLIMオールカントリーを年利7%で月々5万円積み立てた場合、20年間で2,708万円になります。課税された場合の資産は約2,142万円となり、差額は566万円です。

また、注意点として、非課税投資枠を埋めることが目的になり、預貯金がなくならないようにすることや、バランスが必要なポートフォリオを組まないことが大事で、一度買ったら長期間持ち続けることを前提として、S&P500や全世界株式に連動する低コストなインデックスファンドを選ぶことで、長期的にリスク分散ができ、安定した運用が期待できます。つまりバランスの取れたポートフォリオの重要で、老後資金を貯める場合は、iDeCo(個人型確定拠出年金)との比較検討も必要です。また長期海外赴任の予定がある人は注意点を確認し、5以内なら「帰国届出書」を提出することで、新NISA口座を維持することができます。最後に損益通算ができない点に注意して、非課税で長期的に資産を増やしていきましょう。

この記事を参考にして、バランスの取れたポートフォリオを組み、リスクを管理しながら投資を始めてみましょう。長期的な視野を持ち、計画的に資産を増やすことで、将来の経済的な安心を手に入れることができます。

私が投資を始める時に最初に読んだ山崎元さんの本はとてもわかりやすかったので、参考にしてみてください。

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