この記事は、50代・60代から投資を始める人が、ついつい選んでしまいがちな大損する投資先について説明しています。
この記事を読むと、銀行や証券会社、保険会社の窓口で優しく丁寧に対応してくれる人が、耳障りのいい投資先を提案する理由がわかります。
2024年のNISAが始まってから、50代・60代でも投資を始める人が増えてきたと言われます。
ある程度のお金を持っていて、それを活かして増やしたいと思うのは当然のことで、新しいことに挑戦することで自分の可能性が無限大であることがわかります。
ただ、投資の世界は危ない情報に溢れていて、どれを選べばいいのかわからなくなることが多く、イチかバチかで始めた投資で騙されて大損する人がは後を絶ちません。
そこで今回は私が最初に学んだ山崎元さんの本を参考に損をする投資先を5つ紹介します。
「山崎元のほったらかし投資 世界一やさしい資産運用術」
①ファンドラップ
まず1つ目のNG投資先は「ファンドラップ」です。
ファンドラップとは、金融機関があなたのお金を預かり、カスタマイズした資産運用を行うサービスで、一見すると、プロに任せられるので安心と思うかもしれませんが、大きなデメリットがあります
手数料コストが高い
ファンドラップの手数料は非常に高く、運用手数料が年間1.5%程度かかり、さらに投資信託の信託報酬も1%程度と高額で、手数料はあなたの資産の成長を大きく削ります。
具体例
投資金額が100万円の場合:年間の運用手数料は1.5万円、信託報酬は1万円なので、年間合計2.5万円なので、20年間での総手数料は50万円に達します。
投資金額が1000万円の場合:年間の運用手数料は15万円、信託報酬は10万円、年間合計25万円で、20年間での総手数料は500万円を超えます。
経済評論家の山崎元さんも、「ファンドラップは手数料が高すぎるため、個人投資家にとっては非常に不利な商品で、自分でインデックスファンドを選んで投資する方が、コスト面で大きな差が出る」と指摘しています。(引用: 東洋経済オンライン)
売り付ける人の殺し文句
「プロに任せれば安心です。手間もかからず、あなたのために最適な運用を行います。」
注意する状況
退職金を目当てに銀行や証券会社、保険会社、FPの人が近寄るケースは多いです。
手数料が高額であることに気づかず、運用の実績や具体的なコストについて十分な説明を受けない場合は注意が必要です。
カスタマイズが不十分
ファンドラップは「あなたにカスタマイズ」とあおってきますが、実際には数種類の運用パターンしか提供されておらず、完全なオーダーメイドではありません。
②毎月分配型の投資信託
次に避けるべきは「毎月分配型の投資信託」です。
毎月分配金がもらえるため、安定しているように見えますが、これにも大きな落とし穴があります。
運用コストが高い
毎月分配型投資信託は信託報酬が高く、1.9%程度が一般的です。これも長期的には大きなコストとなります。(参考: 野村証券)
具体例
投資金額が100万円の場合:年間の信託報酬は1.9万円。20年間での総コストは38万円。
投資金額が1000万円の場合:年間の信託報酬は19万円。20年間での総コストは380万円。
お金を増やす効率が悪い
分配金を出すために、元本が減ることがあり、長期的に見ると、分配金を出さない投資信託の方が効率的に資産を増やせます。
例えば、年利5%で運用した場合、分配金を出さない投資信託の方が20年間で約265万円になるのに対し、毎月分配型では200万円にとどまります。(参考: 楽天証券)
元本が減る可能性
市場が悪化しても分配金を出し続けるため、元本が減少するリスクがあり、山崎元さんも「毎月分配型投資信託は、分配金が元本から支払われることが多く、長期的に見て非常に不利です」と警告しています。(引用: ダイヤモンド・オンライン)
売り付ける人の殺し文句
「毎月安定して収入が得られます。老後の生活費にぴったりです。」
注意する状況
分配金の出所や、元本が減少するリスクについて十分に説明を受けない場合、注意が必要です。
③ターゲットイヤー型の投資信託
3つ目は「ターゲットイヤー型の投資信託」です。
特定の年に向けてリスクを調整しながら運用してくれる商品ですが、これにも問題があります。
運用コストが高い
信託報酬が0.3%〜1%と高額です。(参考: SBI証券)
具体例
投資金額が100万円の場合:信託報酬が1%の場合、年間の信託報酬は1万円。20年間での総コストは20万円。
投資金額が1000万円の場合:信託報酬が1%の場合、年間の信託報酬は10万円。20年間での総コストは200万円。
あなたにピッタリではない
一般的な運用パターンしか提供されないため、個々のリスク許容度や経済状況に合わせた運用が難しいです。
山崎元さんも「ターゲットイヤー型の投資信託は、個々の投資家に最適化されていないため、自分自身で資産配分を決める方が良い」とアドバイスしています。(引用: ZUU online)
売り付ける人の殺し文句
「年齢に合わせたリスク管理を自動で行いますので、安心してお任せください。」
注意する状況
自分のリスク許容度や経済状況に合わない資産配分が行われる可能性があるため、注意が必要です。
④新興国株式の投資信託
4つ目は「新興国株式の投資信託」です。
成長が期待される新興国に投資するのは魅力的ですが、リスクが非常に高いです。
新興国株式の投資信託のリスク
新興国株式は値動きが激しく、短期間で大きく下落することがあります。
過去20年間のデータでは、新興国株式の年間リターンの振れ幅は-62.7%から+81.1%と非常に大きいです。(参考: MSCI)
長期的に見ても、回復までに時間がかかることが多く、リーマンショック時には新興国株式も大きな打撃を受け、その後の回復には多くの15年くらいかかりました。
山崎元さんは「新興国株式はリターンの振れ幅が大きく、長期投資でも大きなリスクを伴う」と述べています。(引用: 日経マネー)
具体例
投資金額が100万円の場合:リーマンショック時に-62.7%の下落が発生すると、100万円が37.3万円に減少します。
投資金額が1000万円の場合:同様の下落で、1000万円が373万円に減少します。
売り付ける人の殺し文句
「今後の成長が期待される新興国に投資することで、大きなリターンが狙えます。」
注意する状況
市場の急激な変動に耐えられない場合や、回復までの長期間を我慢できない場合は注意が必要です。
⑤強迫観念から選ぶ投資先
特定の投資先ではなく「強迫観念から選ぶ投資先」は避けるべきです。
焦って投資先を選ぶと、リスクの高い商品に手を出してしまう可能性があるので、投資は焦らず、自分のペースでしっかりと理解した上で進めることが大切です。
山崎元さんも「投資は焦らず、自分のリスク許容度を理解し、時間をかけて学んでから始めるべきです」と強調しています。(引用: マネーフォワード)
売り付ける人の殺し文句
「今すぐ始めないと、貴重な投資チャンスを逃してしまいますよ。」
注意する状況
焦って投資を始めようとする強迫観念に駆られて、リスクの高い投資商品を選んでしまわないように注意しましょう。
この記事で紹介した内容を参考に、50代・60代の投資初心者が大損しないように注意して、賢く投資を進めてくださいね。今後も役立つ投資情報を定期的に配信していくので、これからもよろしくお願いします。
まとめ
この記事では50代・60代から投資を始める人が避けるべき損をする投資先について詳しく説明しました。
投資のリスクと、年齢層が高くなる中で投資を始めるリスクについて解説しています。
高い手数料がかかるファンドラップや、資産を切り崩す毎月分配型投資信託、リスク許容度に合わないターゲットイヤー型投資信託や、ボラティリティが高い新興国株式の投資信託が、市場の大きな変動による影響を受けやすいことを説明しています。
リーマンショック時の具体例を通じて、大幅な資産価値減少に気を付けましょう。
投資判断を急がせるセールストークには注意をして対面ではなく、ネットの証券会社で手数料が低コストなファンドに投資していきましょう。
投資を始めるなら、楽天証券かSBI証券をお勧めします。
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