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高齢者専用のNISAという話題が出てきたとき、私は先に、いま使えるNISAのほうをもう一度おさらいすることにしました。新しい制度ができるかどうかは私には決められませんが、いまの仕組みなら、どこに何が書いてあるかを自分で確かめられます。確かめてみると、60代や70代で使うときに引っかかりそうな点は、枠の大きさよりも、分配金の受け取り方や亡くなったあとの扱いといった、あまり話題にならないところに集まっていました。この記事は、私がNISAの仕組みを一つずつ並べ直して、高齢期に関係してくるのはどこかを書き出した記録です。
※本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。筆者は金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、個別の銘柄や特定の金融商品、特定の証券会社の利用を推奨するものではありません。記事中の制度の内容は2025年時点で公表されているものを指しています。税金や制度の具体的な判断は、税理士や税務署にご相談ください。
私はNISAを「税金のかからない箱」として理解しました
NISAは、商品の名前ではありません。証券会社に作る口座の種類の一つで、その箱の中で買った投資信託や会社の株から出た利益や配当に、税金がかからない仕組みです。箱の外、つまりふつうの課税口座で同じ商品を持つと、利益や配当にはおよそ20パーセントの税金がかかります。同じ会社の株を同じ日に同じ値段で買っても、どの箱に入れたかで手元に残る金額が変わる、というのがこの制度の中身です。箱そのものが儲けを生むわけではないので、私は「NISAを始める」という言い方より「どの箱で買うかを決める」という言い方のほうが、自分には合っていると感じています。箱は一人につき同時に一つだけで、金融機関を変えるには手続きが必要です。
箱の中には二つの枠がある
いまのNISAには、つみたて投資枠と成長投資枠という二つの枠があります。つみたて投資枠は、長期の積立に向くと国が定めた基準を満たす投資信託に限られ、年間で使えるのは120万円までです。成長投資枠は、上場している会社の株や、より広い範囲の投資信託が買えて、年間240万円までです。両方を同じ年に使えるので、年間で合わせて360万円までになります。私が最初につまずいたのは、つみたて投資枠で会社の株は買えない、という点でした。個別の会社に投資したい場合は成長投資枠のほうを使います。私はウォーレン・バフェットのやり方を真似して、良い会社を割安なときに買って長く持つようにしているので、使うのは成長投資枠のほうが多くなります。
一生で持てる上限と、売ったら枠が戻る仕組み
年間の枠とは別に、生涯にわたって非課税で持てる上限が決まっています。買ったときの値段で合計1,800万円までで、そのうち成長投資枠として使えるのは1,200万円までです。値上がりして時価が上限を超えても、それだけで枠からはみ出すことはありません。もう一つ、私が知って安心したのは、売った分の枠が翌年以降にまた使えるという点です。以前の制度では売ると枠が戻りませんでしたが、いまは買ったときの値段の分だけ空きが戻ります。ただし戻るのは翌年以降で、その年のうちに同じ枠を使い直すことはできません。生活費のために取り崩す年がある人にとっては、この一年のずれは知っておくと違う点だと思いました。
高齢期に関係する点その一:年齢の上限はないが、相続では箱が閉じる
いまのNISAには、口座を開ける年齢の上限がありません。18歳以上であれば、70代でも80代でも条件は同じです。ここは「若い人向けの制度」と思われがちな部分ですが、制度の文面に年齢の上限は書かれていません。一方で、高齢期に関係してくるのは出口のほうでした。口座の名義人が亡くなると、NISAの非課税はそこで終わり、中身は相続人の課税口座に移されます。移されたあとの値動きや配当には、ふつうに税金がかかります。移すときの金額の考え方や必要な手続きは、金融機関ごとの案内と、税金の扱いの両方を見る必要があります。私はここは自分の判断で決められる話ではないと考えて、具体的な点は税務署と税理士に聞く項目としてメモに分けました。
高齢期に関係する点その二:毎月分配型と、分配金の中身
「毎月お金が入ってくる形にしたい」という希望は、高齢期の話では必ず出てきます。ここでいまの制度がどうなっているかというと、毎月分配型の投資信託は、つみたて投資枠でも成長投資枠でも対象から外れています。成長投資枠では除外される商品として決められているので、いまの箱の中でその形を作ることはできません。もう一つ、分配金そのものの中身も見ておく必要がありました。投資信託の分配金には、運用で得た利益から出る部分と、自分が出したお金が戻ってくる部分があります。後者はもともと税金がかからないお金なので、非課税の箱に入れていても得になる部分がありません。毎月の金額の大きさだけでは、どちらから出ているのかは分かりません。私は交付目論見書と運用報告書の分配の内訳を見るようにしています。
会社の株の配当を非課税にするには、受け取り方の設定が必要
これは私が後から知って驚いた点です。NISAの箱で上場している会社の株を持っていても、配当金の受け取り方法の設定によっては、配当に税金がかかったままになります。非課税になるのは、証券会社の口座で受け取る設定、いわゆる株式数比例配分方式にしている場合です。郵便局や銀行で受け取る設定のままだと、同じ株を同じ箱で持っていても配当は課税されます。設定は証券会社の口座の画面で確認できますし、どの方式になっているかは画面の文言で分かります。私は口座を作った年に一度確認して、それから配当が入る時期にもう一度見ました。制度の枠の大きさより、こうした設定一つで結果が変わる部分のほうが、自分で手を打てるところだと感じています。
私が自分で確かめている場所
ここまで書いた内容は、どれも自分で開いて確かめられる場所があります。制度の枠や上限は、金融庁のNISA特設ウェブサイトの制度の説明ページです。買おうとしている投資信託が何に投資していて、費用がいくらで、分配の方針がどうなっているかは、交付目論見書です。実際にいくら分配され、そのうちどれだけが元本の払い戻しだったかは、運用報告書と、証券会社から届く取引報告や分配金の明細です。会社の株の配当は、その会社の決算短信の配当の状況と、有価証券報告書の主要な経営指標等の推移を見ます。私はこの四つの場所を決めてから、人の話を聞いても手が止まらなくなりました。
この記事で直したところ
・「対象年齢65歳以上」「投資上限は年間100万円から200万円」「開始時期は2027年ごろ」という表を、一次資料で確認できないため削除しました。検討段階の案の数字を断定して書いていた形でした。
・「年間1.5兆円のお金が投資に回ると見込まれている」「年3パーセントで運用できた場合、月に平均3,750円の分配金」という試算を削除しました。前提も出所も確かめられません。
・「高齢者NISAができる確率は約70パーセント」「年金の実質価値を維持できる確率は約30パーセント」という確率の記述を削除しました。根拠が示せないためです。
・年金額や物価上昇率、必要財源の金額を並べた比較は、裏が取れないため削除しました。年金との比べ方そのものは別の記事に分けました。
・「今後の国の議論や制度の動きに注目しましょう」という読者への指示の形を、自分がどうしたかという書き方に直しました。
・「投資を始めるならネット証券NO.1のSBI証券が最適です」という断定を削除しました。
・本文全体が太字で囲まれていた形と、翻訳ツールやエディタの残したクラス属性を取り除き、普通の段落に組み直しました。
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配当の受け取り方法や使った枠の金額は、どれも口座の画面にそのまま出ています。私は制度の話を読むより先に、自分の口座の設定を見に行くようにしています。
私が実際に使っているのは次の2つです。どちらも1株(単元未満株)から買えるので、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。
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※手数料・キャンペーンの内容や条件は変更されることがあります。必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。当ブログは金融商品取引業(投資助言・代理業)の登録を受けておらず、特定の証券会社・金融商品の利用を推奨するものではありません。口座開設および投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
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