今回は、「持株会ってどうなの?入った方がいいの?」という初心者向けに、「投資には分散が大事!」という考え方を解説していきます
そもそも持株会とは
「持株会(もちかぶかい)」とは、会社が従業員向けに用意している株式購入制度のことで、簡単にいうと、「自分の会社の株を、給与天引きなどでコツコツ買える制度」です。
✅ 特徴
- 給与や賞与から天引きで自動的に買える
- 会社が奨励金(ボーナス的な補助)をくれる場合がある
- 会社の成長=資産が増える可能性がある
一見すると、「自分が働いている会社に投資するなら安心でお得そう」と思えますが、ここが大きな落とし穴なんです。
持株会のメリット・デメリット
まずは、持株会のメリットとデメリットを整理しましょう
✅ 持株会のメリット
- 奨励金(会社からの補助)がある
- 会社によっては購入額の5~20%を奨励金として上乗せしてくれることも。
- 例えば、1万円買ったら1,200円分を会社が負担(12%奨励金の場合)など。
- これは純粋に「お得」な制度
- 手数料が無料 or 安い
- 通常、株を買うと手数料がかかりますが、持株会なら無料のケースが多い。
- 自動積立なのでラク
- 毎月自動的に給与から引かれるため、投資の習慣化ができる。
- 会社の成長とともに株価が上がれば資産が増える
- 会社が成長すれば、持株の価値も上昇。
こうして見ると「いい制度じゃん!」と思うかもしれませんが、デメリットを見ていくと「リスクの高さ」が分かります。
⚠ 持株会のデメリット
- リスク分散ができていない(←これが最大の問題!)
- すでに自分が働いて給料をもらっている会社に、さらに投資するのはリスクが集中しすぎ
- もし会社が倒産したら?
→ 給料がなくなり、持株も大暴落…「ダブルパンチ」で人生終了 - これが、投資家が持株会を警戒する最大の理由です
- 売りにくい&自由度が低い
- 持株会の株はすぐに売れないケースが多い。
- 退職時に強制的に売却させられることもあり、好きなタイミングで売買できないのは大きなデメリット。
- 会社の成長=株価上昇とは限らない
- 「うちの会社は順調だから大丈夫!」と思っていても、株価は景気や市場全体の影響を受ける。
- 例えば、リーマンショックやコロナショックのような大暴落が来たら?
- 会社の業績が良くても、株価が下がることは普通にある
- 奨励金よりも「分散投資」の方が大事
- 「奨励金がもらえるからお得!」と思いがちですが、リスク分散の方がもっと大切。
- リスクが集中すると、1回の失敗で資産が吹き飛ぶ可能性がある
分散投資の観点から考えると…持株会は危険
投資の基本は分散です
📌 分散投資の基本ルール
✅ 業種の分散 → 1つの業界に偏らない(例:IT、製造、不動産などに分散)
✅ 国の分散 → 日本株だけでなく、米国株や全世界株にも投資
✅ 資産の分散 → 株だけでなく、債券・金・不動産なども持つ
このルールを考えると、「持株会で自社株を買う」というのは分散の真逆を行く行為です。
自分の会社に依存するリスクが大きすぎる
✅ あなたの給料=会社の業績次第
✅ あなたのボーナス=会社の業績次第
✅ あなたのキャリア=会社の将来次第
→ ここにさらに「投資資金」まで突っ込むのは、集中しすぎ
もし会社が不調になったら?
- ボーナスカット&株価暴落で資産激減…
- 最悪、リストラ&株価暴落でWショック…
まさに、「会社が傾いたら人生詰む」状態になりかねません。だからこそ、「持株会だけに頼るのはNG」ということです。
じゃあどうすればいい
持株会は完全にダメというわけではありません。
奨励金が手厚いなら、少額で参加するのはアリです
✅ 持株会を使う場合のルール
✔ 「奨励金がお得なら、上限の範囲で利用」(ただし全資産の10%以内)
✔ 持株会以外で、他の投資(投資信託・ETF・外国株)をしっかり分散!
✔ 定期的に持株会で買った株を売却し、リスク分散!
- 持株会の奨励金が10%~20%なら、少額参加(資産の10%以下)
- それ以外の資産は「全世界株ETF」「S&P500」「高配当株」などに分散投資
- 持株会で買った株は一定額を超えたら売却し、他の投資に回す
こうすることで、「奨励金のメリットは受けつつ、リスクを分散」できます
持株会は「アリ」だけど「分散が最優先」!
✅ 持株会の奨励金が手厚ければ、少額で利用はOK!
✅ でも「リスク分散」をしっかり意識!
✅ 資産の大半を持株会に突っ込むのは絶対NG!
特に、自分のキャリアも自社に依存しているのだから、投資まで同じ会社に集中させるのは危険なので、しっかり分散を意識して、リスク管理しながら資産形成を進めていきましょう
「持株会どうするか悩んでる…」という方は、ぜひこの考え方を参考にしてください
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