2025年4月30日の新聞記事によると、トヨタ自動車は米グーグル系の自動運転企業「ウェイモ（Waymo）」と提携し、自動運転技術の共同開発に踏み切ったことが報じられました。これにより、トヨタは米国市場での次世代モビリティ展開に向け、大きな一歩を踏み出すことになります。
この提携は、トヨタの自動運転開発プラットフォーム「トヨタ・モビリティ・コンセプト」とウェイモのソフトウェアを組み合わせ、無人の自動運転タクシーなどの商用サービスを実現しようという構想に基づくものです。
中嶋聡氏の主張と重なる「長期ビジョン」への投資
元マイクロソフト日本法人社長の中嶋聡氏は、著書や講演でたびたび「企業が生き残るには、ロボティクスやAIなど未来の技術に対して長期的視点で投資しなければならない」と語ってきました。トヨタの今回の動きはまさにこの理念と一致するものです。
短期的な収益や四半期ごとの業績ではなく、10年後、20年後の交通社会の姿を見据えた意思決定。これは中嶋氏が指摘するように「企業が未来のインフラをどう築いていくか」という問いに対する一つの答えとも言えます。
日本企業の変化とグローバル連携
記事中では、ウェイモが英ジャガーや中国のEVブランド「ZEEKR（ジークル）」とも提携し、自社の自動運転技術を各国のメーカーに提供していることが紹介されています。これは、もはや自動運転は一企業で完結できる技術ではなく、国際連携・技術共有の時代に突入していることを示しています。
トヨタもまた、本気で「サービスとしての移動（MaaS）」へ舵を切る以上、外部技術との連携を避けては通れないという現実に対応していると言えるでしょう。
未来に投資できる企業が生き残る
中嶋聡氏がかねてより強調するのは、「変化を恐れず、未来に賭ける勇気」こそが企業の生命線だということです。今回のトヨタとウェイモの提携は、まさにその象徴的な出来事です。
単なる車両販売会社から、「モビリティ・ソリューション企業」へと変貌するための一手。今後の展開に注目しつつ、日本企業がこのような長期的視野に立った投資をどこまで本気で継続できるかが問われる時代に入っています。
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