アンソロピック・ショック!「サース(SaaS)の死」って本当?

最近、投資の世界やニュースで**「アンソロピック(Anthropic)」「サース(SaaS)の死」**という刺激的な言葉を耳にしませんか?「え、ソフトウェアが死ぬの?」「アンソロピックって何?」と不安になる方も多いはず。

今回は、この「アンソロピック・ショック」の正体と、私たちの生活や投資にどう影響するのかを、専門用語なしで分かりやすく解説します


1. そもそも「サース(SaaS)」ってなに?

「サース」という言葉、聞き慣れないかもしれませんが、実は日本人の皆さんも毎日使っているものです。

**SaaS(Software as a Service)とは、一言で言うと「ネット経由で、月額料金を払って使うソフトウェア」**のこと。昔のようにCD-ROMを買ってパソコンにインストールする必要はありません。

サービス名 どんなもの?
マネーフォワード / freee 家計簿や会社の経理を自動でやってくれる
Sansan(サンサン) 名刺をスキャンしてネットで管理する
Slack / LINE WORKS お仕事用のチャットツール
Zoom オンライン会議ツール

こうした「便利な道具」を提供して、毎月お金をもらうビジネスモデルが今、大ピンチだと言われているのです。


2. 「アンソロピック(Anthropic)」ってどんな会社?

アンソロピックは、あのChatGPT(オープンAI社)の最大のライバルと言われるアメリカのAI企業です。

彼らが作ったAI「Claude(クロード)」は、特に**「長文を読み取る力」や「論理的な思考」**が非常に優れています。そんなアンソロピックが、ある爆弾(ツール)を毎週のように発表し始めました。

それが、**「法務・財務・金融分析をAIが自動でやるツール」**です。


3. 何が「ショック」なの?

これまでのAIは「簡単な事務作業」は得意でしたが、「法律の専門知識」や「高度なデータの分析」は人間にしかできないと思われてきました。

しかし、アンソロピックのAIがその**「聖域(プロの領域)」**にズカズカと踏み込んできたのです。

  • 法務: 弁護士が何時間もかけてチェックする契約書を、AIが一瞬で終わらせる。

  • 財務: 複雑な会社の数字の分析を、専門家抜きでAIがやってしまう。

  • 金融リサーチ: アナリスト(調査員)がレポートを書かなくても、AIが勝手にまとめる。

これが**「アンソロピック・ショック」**です。投資家たちは「え、これからは専用のソフトウェア(SaaS)も、それを使いこなす専門家もいらなくなるんじゃない?」とパニックになり、SaaS企業の株を一斉に売り始めました。


4. 投資家目線の事実:ハードは「天国」、ソフトは「地獄」

今の株式市場(2026年2月現在)を見ると、面白いことが起きています。同じハイテク業界でも、明暗がクッキリ分かれているのです。

  • ハードウェア(製造装置など):超絶好調!

    エヌビディアや日本の東京エレクトロン、アドバンテストなどは、AIを動かすための「機械」を作るために引っ張りだこ。まさにバブル状態です。

  • ソフトウェア(SaaS):厳しい状況。

    「AIそのものがソフト代わりになるなら、今までのソフトは不要だよね」と見なされ、株価が大きく下がっています。


5. 今後の見通し:本当にサースは死ぬのか?

結論から言うと、**「サースは死なないけれど、激しい入れ替わりが起きる」**と見るのが説得力があります。

  1. 「勝てる会社」と「負ける会社」がハッキリする:

    これまでのSaaS企業がただの「便利な道具」だったなら、AIに飲み込まれます。でも、そのAIをいち早く自分のサービスに取り込み、さらなる便利さを提供できる会社は生き残ります。

  2. 投資は「バブル」に注意:

    今、グーグル(アルファベット)やメタなどの巨大企業は、負けじとデータセンターに巨額の投資をしています。10年前の25倍という、とんでもない勢いです。いつか「投資しすぎた!」とブレーキがかかる瞬間が来るかもしれません。

まとめ

「専門家がいらなくなる」という説もありますが、実際には**「AIを使いこなす専門家」**が最強になる時代です。

投資家としては、今は「機械(ハード)」が盛り上がっていますが、少し落ち着いた頃に**「AIを味方につけて進化した新しいソフトウェア企業」**を探すのが、次の大きなチャンスになるかもしれません。

AIが当たり前になった2026年の世界で、どのような日本企業が「生き残る」だけでなく「成長」していくのか。ニュース記事の事実に基づき、3つのグループに分けて解説しますね


1. AIを「作る」ための道具を持っている企業

AIブームで一番強いのは、AIそのものを作るために欠かせない「部品」や「機械」を持っている会社です。

  • ソニーグループ・ソフトバンクグループ・富士通・NTT: これら日本を代表する32社は、日本で最先端の半導体を作る「ラピダス」に1,676億円もの出資を決めました。AIを動かすための「脳みそ」を自前で作ろうとしているチームです。

  • NEC・野村総合研究所(NRI): AIを動かすためのソフトウェアやシステムを作る会社です。株価が5%も上がるなど、投資家からも「AI時代の主役」として期待されています。

2. AIを使いこなして「ムダ」を削れる企業

「今まで人間がやっていた面倒な仕事」をAIに任せて、利益を増やせる会社です。

  • みずほFG・三菱UFJ FG・三井住友FG: メガバンクと呼ばれる大きな銀行です。みずほは事務作業5,000人分をAIに任せ、人は営業などの「もっと稼ぐ仕事」に回す計画です。三菱UFJも「AI行員」を導入し始めています。

  • 三菱商事・丸紅: 日本の「総合商社」です。膨大なデータ分析や海外投資にAIを使い、過去最高値を更新するほど絶好調です。

3. AIにはマネできない「実物」や「ブランド」を持つ企業

どれだけAIが進化しても、家を建てたり、ご飯を運んだり、面白いゲームを作ったりすることはAIだけでは完結しません。

  • 大成建設: AIは設計図は描けますが、実際にビルを建てるのは人間と機械の力です。建設業は「実物」を扱うため、AI時代でも価値が落ちにくい分野です。

  • 任天堂: 「マリオ」などの強力なキャラクター(IP)はAIには作れません。株の売り出しなどのニュースはありますが、唯一無二のブランド力を持っています。

  • 出光興産: 「ガソリン」という、AIでは代わりが効かないエネルギーを扱っています。EV(電気自動車)が思ったより増えない中で、逆にガソリン工場の価値が見直されています。


生き残る企業の共通点

2026年のニュースを振り返ると、生き残る企業には**「AIを作る側になる」か、「AIを使い倒してコストを下げる」か、あるいは「AIが手を出せない実物の価値を持つ」**かのどれかの特徴があります。

「AIが仕事を奪う」と怖がるのではなく、**「AIを使ってより強力になる会社」**がどこかを見極めるのが、投資家としての大事な視点になります。

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