JAL516の補償・賠償金の内訳(推定額)
補償対象 | 金額(推定) | 備考 |
---|---|---|
機体損失 | 約180億円〜200億円 | A350-900型機 新造機価格 |
乗客への補償 | 1人あたり数百万円〜数千万円 | 精神的苦痛、手荷物損失など含む |
ペット補償 | 約1匹数十万〜百万円前後 | 慰謝料含む(ケースバイケース) |
空港施設損傷 | 数億円規模 | 滑走路・消火活動等の費用 |
オペレーション損失 | 数億円規模 | 欠航・振替・遅延対応費用 |
風評・ブランド損失 | 数十億円以上(非定量) | 今後の収益減少リスク |
保険の支払い
JALの保険会社
- 引受保険会社:東京海上日動火災保険、三井住友海上、AIG(損保ジャパン含むコンソーシアム)
- 再保険会社:ロイズ(イギリス)、ミュンヘン再保険(ドイツ)、スイス再保険など世界大手が再保険を担当。
保険のカバー内容
保険種別 | 内容 |
---|---|
機体保険 | 機体価値全額(180億〜200億円相当)を補償 |
賠償責任保険 | 第三者(乗客・ペット・空港設備)への補償 |
営業損失補償 | 一部カバーされるが制限あり |
※今回のJAL516の事故では、ほぼ全額が保険会社から支払われると見られています。
JALの最大損失イメージ
A350-900型機の収益モデル
内容 | 金額(推定) |
---|---|
導入費用 | 180〜200億円 |
耐用年数 | 約20年 |
年間収益貢献 | 約10億円〜15億円(1機あたり) |
機体喪失による逸失利益 | 20年間で約200億円〜300億円 |
ペット補償(JAL516便の特殊事情)
JALは公式に「ペットの補償については個別対応」と説明しています。
通常の航空会社のペット補償ルール
- 国際航空運送協会(IATA)ルールでは、基本的に荷物扱い。
- しかし、日本の航空会社は情緒的配慮から、慰謝料や手当を上乗せするケースが多い。
- JALはペット死亡に対して通常10万〜50万円程度の補償実績あり。
- 今回のJAL516では社会的関心が高く、特別な慰謝料やオプションが検討されている可能性あり。
JAL123便事故の賠償
当事者 | 負担割合(推定) |
---|---|
ボーイング社 | 約82.5%〜87.5% |
日本航空(JAL) | 約12.5%〜17.5% |
※設計・修理ミスによる責任割合の設定。保険適用範囲も含む。一人6000万円という説もある。
まとめ
- JAL516の事故では機体損失額180億円〜200億円が最大の直接的損失。
- ほぼ全額が保険会社(東京海上日動など)の支払い。
- 乗客・ペット・施設への補償も保険からカバー。
- JALの実際のキャッシュアウトは限定的だが、事故によるブランド毀損・信用リスクは無視できない。
- 過去のJAL123便事故でも保険・メーカー(ボーイング)が大半を負担した事例がある。
参考文献・ソース:
- https://www.jal.com/en/safety/trouble_info/trouble/
- https://asia.nikkei.com/Spotlight/Japan-plane-crash/Japan-Haneda-Airport-collision-report-cites-human-errors
- https://jtsb.mlit.go.jp/eng-air_report/interim20241225-JA722A_JA13XJ.pdf
- 東京海上日動火災保険 公式サイト
- ミュンヘン再保険 レポート(2024年版)
- IATA(国際航空運送協会)ガイドライン
- 日経新聞 2024年12月・2025年1月記事より
コメント