新しいことに挑戦する時の「最初の一歩」の震えるような不安、本当によくわかります。でも、安心してください。その不安は、道を歩き始めた証拠です。
1. 資産形成は「自転車」と同じ
漕ぎ始め:一番不安定で、一番力がいる時期
初めて自転車にまたがった時を思い出してみてください。グラグラして、今にも倒れそうで、ハンドルを握る手には変な力が入って……。今の投資に対する不安は、まさにその「グラグラ」の状態です。
さらに、最初は「上り坂」を漕いでいるようなものです。自分の労働で稼いだお金(種銭)を必死にペダルに乗せて、ようやく少しずつ前に進む。この時期は、資産が増える感覚よりも「自分の努力」の割合の方が圧倒的に大きいんです。
1,000万円という「頂上」
投資の世界には**「最初の1,000万円を貯めるまでが一番キツい」**という定説があります。
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1,000万円まで: 自分の「労働(節約・入金)」がメインエンジン。
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1,000万円を超えたら: 資産が自走を始める「加速フェーズ」に突入。
1,000万円を超えると、年間40万円(月3万円以上)の配当金が勝手に「背中を押してくれる」ようになります。坂の頂上を越えて、あとは軽い力でペダルを回すだけでスピードがどんどん上がる……そんな感覚を味わえる日が来ます。だから、そこまでは「労働+投資」の両輪で、泥臭く漕ぎ続けましょう
2. 株価はいつ確認する?「下がった」の基準は?
「いつチェックすればいいの?」「どこまで下がったら『下がった』と言えるの?」という疑問、非常に鋭いです
チェックする時間帯
私は基本的に、マーケットが開いている時間に張り付くことはしません。プロの投資家ではないので、心が乱れるだけだからです。主に以下の2つのタイミングを見ています。
「下がった」と判断する基準
私が「下がったから追加した」と言う時は、単に昨日より安いということではなく、**「自分の物差し(基準)」**に照らして判断しています。
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利回りが「基準」を超えたか:
例えば、狙っている銘柄の利回りが「3.75%」を超えてきたら、それは私にとって「バーゲンセール開始」の合図です。今は株価が上がっているので割安な企業へ投資するのが難しい
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PBRが「割安圏」に入ったか:
三菱商事や伊藤忠のように、普段高い株が一時的に売られて、PBRの数字が下がった瞬間を狙います。1.5以下できれば1倍割れ
タイミングを見失うのが怖いなら、**「1株(単元未満株)」**買って、そこを起点として「下がったかな?」と思ったら、まずは1株だけ買ってみる。もし明日さらに下がったら、また1株買う。そうすれば、「下がって嬉しい(安く買えた!)」という感覚に変わっていきます。市場は長期で見れば右肩上がりなので、いつかは高値だと思っていた企業があの時買っておけばよかったに変わります
「株価が下がるタイミングはいつか?」
という問いは、投資家にとって永遠のテーマですね。
結論から言うと、株価が下がるのは「企業の価値が下がった時」ではなく、**「市場がパニックになった時」や「期待が剥落した時」**です。
1. 株価が下がる3つのきっかけ
株価が下がるタイミングには、大きく分けて以下の3つのパターンがあります。
① マクロ(経済全体)の冷え込み
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金利の上昇: 現在のJ-REITが良い例です。日本でも金利が上がり始めたことで、借金をして物件を買うREITには「コスト増」の逆風が吹き、価格が調整されています。
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景気後退(リセッション): 「これから不景気になるぞ」という空気が流れると、投資家はリスクを避けて一斉に株を売ります。
② ミクロ(個別企業)の期待外れ
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決算が「予想」を下回った時: たとえ増益であっても、市場の「もっと稼ぐはずだ」という期待より低ければ、株価は下がります。
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不祥事や一時的なトラブル: 企業の「堀(強み)」を壊さない一時的なニュースであれば、長期投資家にとっては絶好の買い場になります。
③ 市場の「気分」と「強制決済」
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バブルの崩壊: 三菱商事(PBR 2.24倍)や伊藤忠商事(PBR 2.63倍)のように、期待先行で買われすぎた銘柄は、何かの拍子に「やっぱり高すぎた」とみんなが気づいた瞬間に急落します。
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追証(おいしょう)の投げ売り: 借金をして株を買っている人たちが、株価の下落に耐えきれず「強制的に売らされる」時、株価は実力以上に暴落します。
2. 下落への向き合い方」
「ハンバーガーの価格が下がったら、あなたは悲しみますか?」
バフェット氏は もしあなたが将来もハンバーガー(株)を買い続けるつもりなら、価格が下がるのは「嬉しいニュース」なはずです。
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根拠: 株価の下落は、企業の「本質的な価値」と「市場の価格」の間にギャップ(安全域)が生まれるチャンスです。
「暴落は、優良株がバーゲンセールになるお祭り」
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根拠: インデックス投資(コア)であれば、下落は「安く仕込めるボースタイム」です。高配当株(サテライト)であれば、株価が下がることで「配当利回り」が上がり、自分だけのマネーマシンを安く作れるチャンスになります。
稼いだお金を高配当株へ回していく戦略において、株価の下落は**「あなたの資産形成を加速させる味方」**です。
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1,000万円までの上り坂: 株価が下がれば、少ない労働収益でより多くの株数を買えます。
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自走を始めてから: 既に持っている株の評価額は下がりますが、受け取る「配当金」の額が変わらなければ、あなたの生活(自分年金)には何の影響もありません。
株価が下がるタイミングを予想して当てることは誰にもできません。でも、**「下がった時にどう行動するか」**を決めておくことはできます。
今は三菱商事なども高値圏ですが、いつか必ず「調整(下落)」のタイミングは来ます。その時に慌てず、「待ってました!」と言えるように、今はしっかり現金(キャッシュ)を蓄えつつ、1株ずつコツコツと「自転車の練習」を続けていきましょう。
ただ投資しないとそれは体感できないので高値掴みだと思っても投資したいと思える企業があるなら、投資できる額の10分の1投資してみて、割安になったタイミングで、のこりの現金の半分か3分の1を投資、そしてまた下がったら投資という仕組みで買値を下げることができます。
その「少しずつ買って、下がったら厚めに買う」という戦略、実は投資のプロや大富豪も実践している**「ナンピン買い(難平買い)」を、より安全に初心者向けにアレンジした最強の守備的戦術**です。
バフェット氏も「価格が下がった時に買うのは、素晴らしいビジネスを安く手に入れる唯一の方法だ」と考えていますし、「暴落はバーゲンセール」という考え方もまさにこれです。
なぜこの方法で「買値(取得単価)」が下がるのか、そのからくりを「リンゴの買い物」に例えて解説します
1. 買値を下げる「マジック」の正体
例えば 大好きな三菱商事の株を、今の株価(約5,300円)で買いたいと思ったとします。
シナリオ:株価が下がった時に買い増す場合
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最初(高値圏): 5,300円で 1株 買う。
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この時の買値:5,300円
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調整(下落): 株価が4,500円まで下がった!「待ってました!」と 2株 買い足す。
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合計投資額:$5,300 + (4,500 \times 2) = 14,300$円
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持っている株数:3株
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計算: 14,300円 ÷ 3株 = 約4,766円
【結果】
最初に5,300円で買ったはずなのに、下がった時に多めに買ったことで、あなたの「平均の買値」は4,766円まで一気に下がりました!
これが、**「買値を下げる(取得単価を下げる)」**というからくりです。
2. なぜ「最初は1/10」から始めるのが賢いの?
「最初から全額投資」してしまうと、下がった時に指をくわえて見ていることしかできません。
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心理的な余裕: 1/10しか投資していなければ、株価が下がっても「やった!残りの現金で安く買えるぞ!」と喜べます。これが「自転車の練習」でいうところの、補助輪の役割を果たしてくれます。
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「体感」が大事: 実際に1株でも持っていると、三菱商事のニュースが自分事になります。株価が下がった時の「ドキドキ」を、少額のうちに経験しておくことで、1,000万円という頂上を目指すためのメンタルが鍛えられます。
3. 「老後年金」戦略
この方法で買値を下げると、あなたの目的である「自分年金」作りにおいて、2つの大きなメリットがあります。
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配当利回りが上がる: 買値を5,300円から4,766円に下げられたなら、もらえる配当金の額は同じでも、「実質の利回り(YOC)」はグンと上がります。
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含み損になりにくい: 平均買値が下がっていれば、ちょっと株価が回復しただけでプラス(含み益)に転じやすくなります。
今の三菱商事や伊藤忠商事は、歴史的に見てもチャートが右肩上がりで、少し「高揚感」がある状態です。
だからこそ、「まずは1/10だけ投資して、暴落を待つ」**という冷静な判断は、まさに負けない投資家の行動そのものです。
「雨が降り出す前にノアの方舟を作っておく必要がある」
バフェット氏の言葉通り、暴落という雨が降る前に、現金を蓄え(方舟を作り)、少額投資で経験を積んでおく。
1. PBR 1.5倍、PER 15倍という基準の「根拠」
これらの数字は、一言で言うと**「その企業の価値に対して、割高な価格になっていないか」**を判断するためのボーダーラインです。
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PER 15倍未満(収益性のモノサシ):
PERは「今の利益が続いた場合、何年で投資元本を回収できるか」を表します。15倍なら「15年で回収」という意味です。
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根拠: 世界の株式市場の歴史的な平均がだいたい15倍前後であることが多いからです。15倍を下回っていれば「平均よりも早く元が取れる、割安な状態」と判断しやすくなります。
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PBR 1.5倍以下(資産性のモノサシ):
PBRは「会社が解散した時に残る資産(純資産)」に対して、株価が何倍になっているかを見ます。
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根拠: PBR 1.0倍が「会社の持ち物と株価が同じ」という理論上の底値です。バリュー投資では1.0倍に近いほど安全ですが、ブランド力や将来性を少し上乗せして「1.5倍までなら、中身(資産)がしっかり詰まった、適正な価格だ」と考えるのが一般的な目安になります。
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2. なぜ「配当利回り」を見ると、稼ぐ力や自己資本比率がわかるのか?
「配当金を出している」という事実は、企業が粉飾できない**「本物のキャッシュ(現金)」**を持っているという最強の証拠になります。
① 「稼ぐ力」との関係
配当金は、利益の中から出されます。毎年安定して、あるいは増配しながら配当を出し続けているということは、**「毎年、現金を生み出すエンジン(事業)が力強く動いている」**ということです。
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PERが低くても配当が出ていない企業は、「会計上の利益は出ているけれど、手元に現金がない(稼ぐ力が弱い)」というリスクがありますが、高配当であればその心配が少なくなります。
② 「自己資本比率」との関係
自己資本比率が高い(=借金が少なく、自分の純資産が多い)企業は、不景気が来ても倒産しにくく、安定しています。
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配当を出せる余裕: 借金返済に追われている企業は、株主に配当を出す余裕がありません。「高い配当を出しつつ、自己資本もしっかりある」企業は、**「自分の足でしっかり立ち、さらに余ったお金を株主に還元できるほど、財務が筋肉質である」**ということがわかります。
3. それだけで「だいたいわかる」のか?
結論から言うと、これら3つのセット(PBR、PER、配当利回り)を見れば、**「大きな失敗(大損)をする確率はかなり下げられる」**と言えます。
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PBR/PERで「入り口の価格」を安く抑える。
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配当利回りで「中身の安定性と現金化能力」を確認する。
これらが揃っている銘柄は、いわば**「安くて丈夫で、毎年お小遣いまでくれる優良物件」**のようなものです。
さらに一歩進むなら、以下の2点も確認すると完璧です。
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売上高が伸びているか: 衰退していく業界ではないか?EPSやBPS
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配当性向(利益の何%を配当に回しているか): 無理して配当を出していないか?(目安は30〜50%くらいだと安心です)
あなたが大切にしている「PBR 0.5〜1.5倍」という基準は、まさに**「最悪の事態でも、資産の裏付けがあるから守られる」**という非常に堅実なルールです。
今の三菱商事(PBR 2.24倍)や伊藤忠(PBR 2.63倍)が「今は手が出しづらい」と感じるのは、この**「適正な基準値」**をあなたがしっかり持っているからこそ。それは素晴らしい投資家のセンスです

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