2026-02-17のチャット欄のコメントに対する分析

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① 元ゴールドマンサックス「これから5年間が資産を増やすチャンス」について

元ゴールドマンサックスのプロが「今後5年が資産を増やすチャンス」と言う根拠

根拠①:日本の金利正常化サイクルの恩恵 日本はゼロ金利から脱却し、金利のある世界に入りました。長らく金利がないため資産運用できなかった個人・機関投資家が株式や不動産に動き出すことで、資産価格の上昇が見込まれます。

根拠②:東証のPBR1倍割れ是正圧力 東証が上場企業に対し「PBR(株価純資産倍率)1倍以下の改善」を要求し始めました。これにより自社株買い・増配・ROE改善が相次ぎ、株価の底上げが構造的に起きています。

根拠③:新NISA効果の継続 2024年から始まった新NISAで日本国内の個人資金が株式市場に大量流入しており、この流れは5〜10年単位で続きます。

根拠④:円安・インバウンドの恩恵 訪日外国人の消費拡大、海外での日本企業の稼ぎが円換算で増えることが企業業績を押し上げています。

根拠⑤:世界的な日本株再評価 バフェット氏が日本の商社株を大量購入したことで、海外の機関投資家が「日本株は割安」と見直し始め、長期的な買いが続いています。

ただし、これはあくまで有利な環境の話であり、個別株の選び方・購入タイミングが非常に重要です。投資の最終判断はご自身でお願いします。

元ゴールドマン・サックス(GS)出身で、日本株に対して非常に強気な発言をしている著名な方々と、その背景にある「有名な話」をいくつかご紹介します。

SNSや雑誌(『週刊東洋経済』や『ダイヤモンドZAi』)、YouTube(NewsPicks等)でよく話題になるトップ3は以下の通りです。

1. キャシー・松井(Kathy Matsui)氏

元GS証券副会長であり、「ウーマノミクス(女性経済学)」の提唱者として世界的に有名です。

  • 有名な話: 日本株の「構造変化」を最も早くから指摘していた一人です。かつて日本株が「安かろう悪かろう」と言われていた時代から、**コーポレートガバナンス改革(企業統治)**が進めば日本は劇的に変わると主張し続けてきました。

  • 最近の論点: 最近でもSNSや投資メディアで、日本企業の資本効率(ROE)の向上や、社外取締役の増加といった「中身の変化」を理由に、日本株の長期的な明るい未来を説いています。

2. イェスパー・コール(Jesper Koll)氏

元GSチーフエコノミストで、現在はマネックスグループなどで活動する、日本株界隈で最も有名な「超強気派」の一人です。

  • 有名な話: 「日本経済はこれから黄金期に入る」という主張で知られています。

  • SNS・メディアでの発言: 2024〜2025年にかけて、**「日経平均は5万5,000円まで上昇する」**という非常に大胆な予測をSNSや雑誌で展開し、大きな話題を呼びました。

  • 根拠: 彼の持論は「日本の経営者は過去20年間のリストラと改善を経て、今や世界で最も効率的な価値創造を行っている」というものです。米国S&P500銘柄よりも日本株の1株利益(EPS)の成長率が高い時期があることなどをデータで示し、ポジティブな発言を続けています。

3. 松本 大(おおき)氏

マネックスグループ代表。30歳でゴールドマン・サックスの史上最年少パートナー(共同経営者)になった伝説的な人物です。

  • 有名な話: 自身のSNSやYouTubeチャンネル(マネックス証券のメディアなど)で、日本株の「新時代」について頻繁に発信しています。

  • 視点: 金融のプロの視点から、新NISAの導入による個人マネーの流入や、日本企業のPBR(株価純資産倍率)1倍割れ是正に向けた動きを「日本市場の歴史的な転換点」と捉え、非常に明るい見通しを語っています。


【最新トピック】2026年現在の動向

現在(2026年2月)、ゴールドマン・サックス自身も日本株の格付けを「オーバーウェイト(強気)」に引き上げています。

  • 注目されている理由: 高市早苗政権(2026年時点)による経済政策や、防衛・資源・造船といったセクターへの期待、そして企業統治改革がさらに加速していることが、かつてのGS出身者たちが予言していた「日本株の逆襲」を裏付ける形となっています。

こうしたプロたちの共通した見解は、**「日本株は単なるバブルではなく、企業の稼ぐ力が根本的に変わったから上がっている」**という点に集約されています。

他にも、特定の雑誌記事や動画について詳しく知りたいものはありますか?


② 東ソー(4042)について

最新決算と財務状況

2026年3月期第2四半期の連結経常利益は前年同期比1.4%増の457億円と、従来の減益予想から一転して増益着地しました。ただし通期の経常利益は1060億円→1030億円に2.8%下方修正、微減益見通しです。

予想PERは12.4倍、PBR0.81倍、配当利回り4.85%、自己資本比率61.6%と財務は非常に安定しています。

**ROEが低下している背景:**ROEは低下傾向にあり、資本効率が悪化していることを示します。主因はナフサ(石油化学の原料)価格下落による販売価格の低下と、定期修繕による一時的な生産量減少です。ただし配当利回り約4.85%は立派な高配当水準です。

私たちの身近にある東ソーの製品10選

東ソーは「総合化学メーカー」として、実は私たちの生活のあらゆる場面に存在しています。

  1. 塩化ビニール(PVC) ——水道管・窓枠・ビニールホース
  2. カセイソーダ(苛性ソーダ) ——食品の洗浄・製紙・繊維加工
  3. ポリエチレン ——食品包装フィルム・レジ袋
  4. シリカゲル ——食品・医薬品の乾燥剤(お菓子の袋の中の小袋)
  5. ウレタン原料(MDI) ——家具・自動車シート・断熱材
  6. 医療用診断試薬 ——血液検査・尿検査キット(東ソーは国内トップシェア)
  7. クロルアルカリ製品 ——漂白剤・消毒液の原料
  8. ゼオライスト(ゼオライト) ——洗剤・触媒・吸着材
  9. 蛍光材料 ——液晶ディスプレイのバックライト関連
  10. エンジニアリングプラスチック ——自動車・電子部品の軽量化素材

東ソーなしには医療の現場も、住宅も、食品パッケージも成立しません。

日本に必要な理由: 化学素材は「産業の基礎材料」です。東ソーは特に医療診断試薬でNo.1シェアを持ち、病院の血液検査の裏側を支えています。

東ソーのROE低下:「稼ぐ力の問題」ではない理由

ROE低下の原因は**「会社が稼げなくなった」のではなく、「外部環境が一時的に変化した」だけ**です。これは投資判断において本質的な問題とはなりません。

ROEとは「自己資本に対してどれだけ利益を上げたか」を示す指標です。

$$ROE = \frac{利益}{自己資本}$$

つまりROEが下がる原因は2つしかありません。

  • ①「会社の稼ぐ力が本当に落ちた」 → 深刻な問題
  • ②「利益が一時的な外部要因で下がっただけ」 → 本質的な問題ではない

今回の東ソーは完全に②です。


ナフサ価格は会社が決められない

ナフサとは石化製品の原料となる石油由来の液体です。東ソーはナフサを買って、塩ビやウレタンなどに加工して売っています。

この価格の動きはシンプルに説明するとこうなります。

原油価格が下がる
    ↓
ナフサも安くなる
    ↓
東ソーが売る製品の価格も連動して下がる
    ↓
売上・利益が一時的に減少
    ↓
ROE低下

しかしここが重要です。 ナフサが安い=東ソーのコストも下がるということです。原料が安くなれば製品価格も下がりますが、利ざや(マージン)は一定の範囲に保たれます。問題なのは原料と製品の価格連動のタイムラグであり、「永続的に稼げなくなる」ことではありません。

ナフサ価格は過去に何度も上下を繰り返してきた**「景気サイクルの波」**です。会社の体質や競争力とは無関係に動きます。

定期修繕は計画的な「投資」である

定期修繕とは工場を一時的に止めて設備をメンテナンスすることで、製造業では数年に一度必ず行う計画的なイベントです。

性質 内容
発生タイミング 数年に一度、あらかじめスケジュール済み
影響期間 数週間〜数ヶ月の一時的な生産減
目的 設備を長く安全に使い続けるための投資
翌期への影響 修繕が終われば生産は完全に回復・正常化

むしろ定期修繕をしっかり行う会社は長期的な稼ぐ力を維持している証拠とも言えます。修繕をサボれば一時的に利益は増えますが、設備トラブル・品質問題・安全事故のリスクが高まります。東ソーが計画通り修繕を実施していることは、経営の規律が正しく機能していることを示しています。

東ソーは過去にも同じ局面を何度も経験しています。

ナフサ価格下落 or 定期修繕
    ↓
ROE・利益が一時低下
    ↓
外部環境が回復
    ↓
利益・ROEが元の水準以上に回復

このサイクルは繰り返されてきており、「稼ぐ力の構造的な劣化」とは全く異なります。


本当に見るべき指標は何か

ROEが一時的に下がっている今だからこそ、変わらない本質的な強さを確認することが重要です。

確認すべき指標 東ソーの状況
自己資本比率 61.6%と非常に高水準
配当の継続性 高配当を維持
医療診断薬の市場シェア 国内トップ水準を維持
塩素・苛性ソーダの需要 社会インフラとして継続
財務の健全性 実質無借金に近い水準

これらはナフサ価格が上がろうと下がろうと、定期修繕があろうとなかろうと、変わらない東ソーの本当の実力を示しています。

ROEの低下を「投資しない理由」にするのは、天気が悪い日に「この土地は農業に向かない」と判断するようなものです。

雨が降るのは土地の問題ではなく、天気という外部環境の問題です。そして天気は必ず変わります。

東ソーのROE低下は「稼ぐ力の喪失」ではなく、外部サイクルと計画的メンテナンスによる一時的な数字の揺れに過ぎません。揺れている今こそ、割安に仕込むチャンスと捉えることもできます。


③ 三菱UFJ銀行(8306)の魅力

テンバガー級の株価上昇

三菱UFJの株価推移は驚異的です。おおよそ以下のような推移をしてきました:

  • 2011〜2012年頃:約350〜400円前後
  • 2015年頃:600〜700円台
  • 2020年コロナ禍:400円台まで一時急落
  • 2023年:800〜1,000円台に復活
  • 2024年:一時1,700円超
  • 2026年2月現在:約2,900〜3,000円台

2026年の年初来高値は3,087円、年初来安値(2025年4月7日の暴落時)は1,310円でした。

つまり2011〜12年頃から見ると、株価は7〜8倍以上になっており、テンバガー(10倍株)に迫る驚異的な上昇です。しかも15年以上にわたり増配を続けており、配当収入も加えると実質リターンはさらに大きくなります。

金利のある世界への移行が最大の追い風

銀行株にとって「金利上昇」は直接的な利益増につながります。日銀が長年続けてきたゼロ金利・マイナス金利から脱却し、現在は金利正常化の道を歩んでいます。

仕組みをわかりやすく説明すると——銀行はお客さんから預かったお金を貸し出したり運用したりしています。金利が上がると、その運用・貸出で得る利息が増えます。三菱UFJのような巨大銀行は国内外に膨大な貸付残高があるので、金利が0.1%上がるだけで数千億円単位で利益が増える計算になります。

2,600円台での購入について

現在(2026年2月)の株価は2,900〜3,000円台で推移しており、2025年4月のトランプ関税ショック時に1,310円まで急落した後、約2倍以上に戻してきた強い銘柄です。

2,600円台への押し目を狙っているとのこと——プロ的な視点では良い戦略です。ただし、市場の短期的な動きは予測が難しく、2,600円台まで下がる保証はありません。一方で、日本の金利上昇トレンドが続く限り、三菱UFJの業績拡大は長期的に支持されると見る専門家は多くいます。

④ 三井物産が二日連続下がった理由

直近の下落理由

2025年2月4日に発表された2024年4〜12月期の連結決算では、純利益が前年同期比10%減の6521億円でした。鉄鉱石や原料炭などの価格下落が響いたほか、退職給付制度の改定に伴う費用増や、前年同期に一部事業で評価益が膨らんでいた反動もありました。

三井物産の「退職給付制度改定」とは何か?決算への影響

そもそも退職給付制度とは?

会社員が退職するときにもらう退職金・年金のことを「退職給付」といいます。会社はこのお金を将来払うために、毎年少しずつ費用として積み立てています。これを退職給付費用といい、損益計算書(会社の成績表)に費用として計上されます。


三井物産が制度を変えた理由

現在の退職給付制度の確定給付年金には「勤続年数による受給要件」が存在していました。新卒入社だけでなく、中途入社やパートナー転勤に伴い一旦離職して再入社した社員など、入社時期によっては定年まで働いても受給要件を満たせないケースが限定的ながら発生していました。この状況を改善し、多様な社員全員が年齢・勤続年数・キャリアに関係なく公平に待遇される環境を整備することが目的です。

つまり一言で言うと――「どんな入り方をした社員も、定年まで働けば公平に退職金・年金をもらえるようにした」という人事制度の改革です。


制度改定の具体的な内容

2024年7月1日付で制度を改定。現在の「確定給付年金(DB)+確定拠出年金(DC)の併用型」の仕組みを見直しました。

具体的には、確定給付企業年金制度の一部を終了させて確定拠出年金制度(DC)へ一部移行しました。


「確定給付(DB)」vs「確定拠出(DC)」とは?

種類 仕組み 退職金の金額
確定給付(DB) 会社が将来払う金額をあらかじめ「確定」させる 勤続年数・役職などで決まる
確定拠出(DC) 会社が毎月「掛金を拠出」し、運用は社員自身 将来の金額は運用次第

DBからDCへの移行は、社員にとってより公平ですが、会社側にとっては「移行コスト」という一時的な費用が発生します。


決算への影響額

ここが最も重要なポイントです。決算短信によると:

①確定給付年金制度の一部終了に伴う損益計上: 確定給付制度債務が599億円減少、制度資産が703億円減少し、その差額として約105億円(10,461百万円)を販売費及び一般管理費に費用計上しました。

②確定拠出年金への移行に伴う掛金費用: 約222億円(22,191百万円)を販売費及び一般管理費に計上。この費用は2032年3月期まで8年分割で実際には支払われます(つまり帳簿上は一括計上だが、実際のキャッシュは8年かけて出ていく)。


合計費用と決算への影響まとめ

項目 金額
DB制度終了コスト 約105億円(約1,046億円の計上漏れで差し引き費用)
DC移行掛金の一括認識 約222億円
退職給付費用の合計(概算) 約327億円

これに加え2024年3月期(前年度)にも一部費用を計上しています。そして2024年4〜9月期(上半期)の純利益が前年同期比10%減となった主な要因の一つとして、退職給付制度の改定に伴う費用が挙げられています。


純利益への影響(%換算)

三井物産の2025年3月期通期純利益は約9,200億円です。

今回の退職給付費用(約327億円)を純利益対比で見ると:

$$\frac{327億円}{9,200億円} \approx 約3.6%の利益押し下げ要因$$

つまり、この一時的な費用さえなければ、純利益は約9,527億円前後になっていた計算です。


なぜ「一時費用」なのに帳簿に一括で出るの?

ここが少し難しいポイントです。

実際の資金拠出は2032年3月期まで8年分割で行われるため、2025年3月期における基礎営業キャッシュフローへの支出は軽微(少額)です。

つまり――帳簿上は今年一気に費用として計上されるが、実際のお金は8年かけてゆっくり出ていく

これは会計ルール(IFRS)の特性によるもので、将来払う義務が確定した時点で費用を一括認識する必要があります。


投資家目線での評価

観点 内容
今期だけの一時費用か? YES。来期以降は繰り返さない費用です
実際のキャッシュへの影響 軽微(8年分割払い)
本業の稼ぐ力への影響 なし。むしろ「公平な人事制度整備」は長期的な企業価値向上に貢献
再来期の業績への影響 プラス(この費用がなくなるため比較ベースが改善)

一言まとめ: 約327億円の費用は「見た目は大きい減益要因」ですが、一過性のもので本業は全く傷ついていません。逆に「来期の比較ベースが楽になる」ため、来期業績が改善して見えるプラスの副作用があります。長期投資家が気にすべき数字ではありません。

わかりやすく言うと——三井物産は資源ビジネスで稼ぐ会社なので、鉄鉱石・石炭・原油などの値段が下がると利益が減ります。今回の決算はそれが数字に出てしまい、市場が失望して売りが入りました。加えて売上高はアナリスト予想を4.6%下回り、法定利益も予想を9.2%下回ったことが嫌気いやき されました。

でも三井物産は高配当・安定株の王様!

それでも三井物産の本質的な強さは全く揺らいでいません。

**財務の強さ:**三井物産の株価は2024年5月に過去最高値を記録しましたが、それでも配当利回りは3〜4%と5年以上高水準をキープしています。5期連続増配が見込まれ、今期も1株100円の配当予定です。

稼ぐ力:4〜12月期の純利益6521億円は市場予想平均(6189億円)を上回っており、通期でも純利益9200億円見込みと相変わらず9,000億円超の超優良企業です。

日本人の生活に不可欠な理由: 三井物産は食品(コンビニ向け食材・食用油など)これは非常に面白い話です。三井物産は実はセブン&アイ・ホールディングス(セブンイレブン)の大株主です。LNG(都市ガス・電力)、自動車、医薬品、鉄鋼などあらゆるインフラ商品の流通を担っています。あなたが今日食べた食事、使ったガス、乗った車——その裏に三井物産がいます。まさに見えないインフラ企業です。

三井物産とセブンの関係

2005年に三井物産がイトーヨーカ堂グループの株式を買い付けたことで、同年9月に設立されたセブン&アイ・ホールディングスの大株主に名を連ねることになりました。

三井物産はセブンイレブンの第3位株主でありながら、経営への直接介入を最小限に抑える「等距離外交」を採用しているのが特徴です。

単なる株主関係にとどまらず、実際にセブンの「インフラ」を三井物産が支えています。

① 食品・物流サポート 三井物産は「三井物産流通ホールディングス」のもとに三井食品・ベンダーサービスなど4社を統合し、コンビニ向けの食品卸・物流機能を担っています。

② 電力供給 三井物産はセブンイレブンに電力を供給しています。電力会社から高圧電力を買い取り、変圧器で低圧に変換してからセブンイレブンに販売することで、セブン側は電気代が下がり、三井物産も収益を得るという相互メリットの仕組みです

③ ギフト事業 お中元・お歳暮のカタログ内容の提案や在庫管理、コールセンター業務にも三井物産が携わっています。

④ 海外展開 セブンイレブンがアジア・北米でシェアを拡大する際も、三井物産の海外調達力や国際ネットワークが活用されたとみられています。


今後の注目点:三井物産の関与が強まる可能性

セブン&アイの創業者・伊藤雅俊氏が亡くなり、伊藤家が保有する株式(時価約5,000億円超)の一部が三井物産に売却されるとの見方も出ています。「等距離外交」を続けてきたセブン&アイが、ついに三井物産との提携を深化させるか注目されています。

一言まとめ: 三井物産とセブンイレブンは「株主」という関係だけでなく、食品・電力・物流・ギフトなど生活インフラ丸ごとを裏で支えるパートナーです。あなたが今日コンビニで買ったお弁当や電気代の裏に、三井物産が関わっている可能性が高いということです。

2024年3月期から2026年3月期の3年間で、累計の基礎営業キャッシュフローに対する株主還元の割合は40%超を見込んでいます。今後も増配・自社株買いで株主に還元し続けてくれる見通しです。

一言まとめ: 今回の下落は「資源価格下落という外部要因」であり、三井物産自体の稼ぐ力は健在。アナリストのコンセンサス目標 コンセンサス目標株価とは、複数のプロのアナリスト(証券会社の専門家)が個別につけた目標株価を平均した数字のことです。    株価は約3,792円。長期保有の投資家には買い増しのチャンスと見る声も多いです。

 

④ ショーボンドの決算と下方修正について

2026年6月期第2四半期累計(7〜12月)の連結経常利益は前年同期比4.0%減の103億円に減少。通期の経常利益を従来予想の220億円→215億円に2.3%下方修正し、増益率が4.1%増→1.7%増に縮小する見通しとなりました。

問題の本質は**「受注が一時的に減少している」**こと。

**「工事したい場所は山ほどある、でも発注が遅れている」**というのが本質です。


ショーボンド「受注減少」の本質

「工事したい場所は山ほどある。でも発注が一時的に止まっている」

これが正解です。人手不足や原材料費が原因ではありません。


理由①【最大の原因】高速道路会社の「端境期 はざかいき」問題

これが最も重要です。

端境期(はざかいき)とは? 大きなプロジェクトの「第1弾が終わった→第2弾がまだ始まっていない」という間の空白期間のことです。農業で言えば、春の種まきが終わって夏の収穫前の「何もない時期」のイメージです。

ショーボンドの決算資料によると、受注高が前期比約19%減となった主因は、高速道路会社の工事発注量が年度を通して低調に推移したことです。「大型工事の端境期」と明記されています。

何が起きているかというと:

【高速道路リニューアルの流れ】

第1弾工事(2014年〜)
  ↓ 順次完工・引き渡し
★今ここ★ → 設計審査・承認・予算措置の準備期間(発注が減る)
  ↓
第2弾工事(2026年度〜本格化予定)

NEXCO3社及び首都・阪神・本四の高速道路会社6社合計で5.5兆円のリニューアル工事を実施中であり、高速道路リニューアルプロジェクトは2030年頃まで続く見通しです。さらに新たに1.5兆円の更新計画追加の発表もありました。

つまり工事の必要性はまったく変わっておらず、**「発注のタイミングが一時的にずれた」**だけです。


理由②【構造的問題】地方自治体の財政難と人材不足

地方自治体からの道路メンテナンス工事の受注額が、財政難や地方公務員の技術系人材不足を背景に伸び悩んでいます。

これはもう少し複雑な問題なので噛み砕くと:

財政難の構造 地方の橋・トンネルは修繕したくても、市町村の予算が足りない。税収が少ない自治体ほど、老朽化しているのに修繕費が出せないという逆説が起きています。

技術系公務員の不足 工事を発注するには、役所の中に「どの橋を・いつ・どう直すか」を判断できる土木エンジニアが必要です。しかし地方では技術職の公務員が慢性的に不足しており、**「直したいのに発注できない」**という状況になっています。


理由③【政策的問題】予算執行のタイミングのズレ

国からの工事受注も前年を下回った、と決算資料に記されています。

公共工事には「予算を組む→国会で承認→各省庁に配分→入札公告→受注→工事開始」という長いプロセスがあります。予算は組まれていても、入札公告のタイミングが年度をまたいだり、審査が遅れたりすると発注が翌期にずれ込むことがよくあります。


理由④【良いニュース】第2弾の大波が来ることは確定している

2025年6月6日に閣議決定された「第1次国土強靭化実施中期計画」において、2026年度からの5年間でおおむね20兆円強の事業規模が想定されています。今後も国内インフラメンテナンス市場の受注環境は良好な状況が続くと想定されています。

原因 内容 一時的?
端境期 大型高速道路工事の第1弾→第2弾の合間 ✅ 一時的
自治体財政難 小さな自治体の予算不足 ⚠️ 構造的だが政策で改善可能
技術系公務員不足 発注を管理できる人材が役所にいない ⚠️ 構造的
予算執行タイミング 承認・入札の時間差 ✅ 一時的
人手不足(施工側) → これはほぼ関係なし ❌ 主因ではない
原材料費高騰 → これも主因ではない ❌ 主因ではない

野村証券のアナリストは「高速道路会社からの発注量が一段と減少した」と指摘しつつも、投資判断の引き下げは「減少幅が拡大した」ことによるものです。

しかしこれは「ショーボンドの競争力が落ちた」わけでも「市場が縮んだ」わけでもありません。国が20兆円超の予算を2026年度から5年間で投じることが閣議決定済みという事実は非常に重要です。

受注のピークとボトムを繰り返しながら、長期トレンドは右肩上がりが確実視されている稀有なセクターと言えます。今の受注減は「嵐の前の静けさ」に近い状況です。

業績は好調ですが、将来の売上につながる「受注」が減っています。つまり「今の売上は過去の貯金(受注残)で成り立っている」状況で、未来のための新しい仕事が少し減速しているサインです。これは発注元の国や自治体の予算執行タイミングのブレが主因です。

それでもショーボンドは日本に必要な国策企業

事業内容: ショーボンドは橋・トンネル・道路・港湾などのコンクリート構造物を補修・補強する日本No.1の専門会社です。

なぜ国策か: 日本の橋梁の約70%が建設から40年以上経過しており、老朽化インフラの補修需要は今後急拡大します。政府の「国土強靭化計画」「インフラ長寿命化計画」に基づき、数十兆円規模の補修予算が組まれています。

稼ぐ力: 10〜12月期(2Q)の売上営業利益率は23.4%と、建設業では異例の高水準。利益率20%超を安定的に維持できるのは、補修工事という高い専門性・ノウハウが参入障壁になっているからです。

財務の安定性: 自己資本比率が高く、無借金経営に近い財務構造。配当も安定的に支払われており、1→4株の株式分割も実施しています。

一言まとめ: 2%の下方修正は「嵐の前の一時的な凪ぎ」です。老朽化インフラの波は必ず来る。長期では最も盤石な国策銘柄の一つです。


⑤ レアアースは一山超えて、今は人工ダイヤモンドが熱い理由

レアアース株は2025年に急騰・急落サイクル

2025年にレアアース関連株は大幅な変動を経験しました。米中対立と中国の輸出制限懸念、政府の重要鉱物サプライチェーン国産化計画で一時急騰しましたが、そのセクターは変動が激しく政策に左右されやすいため急落も経験しました。

テーマ株として「一山超えた」という感覚は市場にあります。

人工ダイヤモンドが今最も熱い理由

第1号案件として最終候補に残っているのが、ソフトバンクグループが主導するデータセンター向けエネルギープロジェクト、メキシコ湾の深海石油ターミナル、そして半導体向け人工ダイヤモンドの3つだと報じられています。

2026年1月27日、日米関税合意に基づく総額5,500億ドル(約85兆円)の対米投融資の第1号案件として「人工ダイヤモンドを米国内で生産する計画」が有力候補になっていると報道されました。

なぜ人工ダイヤモンドか: 現在、人工ダイヤモンドの世界シェアは中国が約9割を握っています。半導体や軍事産業にも関わる重要物資を特定国に依存するのはリスクが高いため、「アメリカ国内で同盟国(日本)の技術を使って供給網を作りたい」という思惑があります。つまり人工ダイヤモンド関連株は「経済安全保障のど真ん中」に位置するテーマ株です。

人工ダイヤは半導体の超精密研磨や量子デバイス、軍事用レーダー部品など、軍民両用(デュアルユース)技術に不可欠な戦略物資です。

投資家への注意点: ただし、このようなテーマ株は国策の話が出たタイミングでいちばん上がりやすく、実際に商業化するまでには数年かかります。国策テーマに乗るなら、本命企業の業績・財務もしっかり確認することが大切です。


人工ダイヤモンド 注目企業10社

まず「人工ダイヤモンド」には2種類の用途があることを理解しておくと整理しやすいです。

用途 内容
工業用・半導体用 切削工具、半導体基板、研磨材、放熱材 → 高技術・高付加価値
宝石用(LGD) 婚約指輪などアクセサリー → 中国が大量生産で価格崩壊中

🇯🇵 日本企業 5社

① イーディーピー(EDP)7794 ★最注目

産業技術総合研究所(産総研)発のベンチャー企業。人工ダイヤモンド宝石製造用の「種結晶(たねけっしょう)」が主力製品で、半導体向け単結晶基板、光学部品用素材、工具用素材も手がけます。

種結晶とは? 人工ダイヤモンドを育てるための「土台・元となる板」のこと。ダイヤモンドを作る工場が必ず必要とする原料です。技術的なハードルが非常に高く、参入障壁が大きい。

現在地: 今は赤字のベンチャー段階だが、日米対米投資の「人工ダイヤ製造」プロジェクトが実現すれば、最大の恩恵を受ける企業として注目されています。


② Orbray(オーブレー)株式会社 ★技術力トップ級

サファイア基板上に単結晶ダイヤモンドを成長させる独自の「ヘテロエピタキシャルプロセス」の研究開発を推進し、世界で初めて直径55mmの大口径単結晶ダイヤモンドの量産技術を確立した企業です。

旧社名は「京セラ株式会社の精密宝石部門」が独立した会社。2024年に世界最大手のElement Sixと提携を結んだことで一気に注目度が上がりました。非上場ですが業界では非常に有名。


③ 住石ホールディングス(1514)

子会社の「ダイヤマテリアル」が人工ダイヤモンドの製造を手がけています。もともと石炭事業の会社ですが、人工ダイヤ事業に転換を図っている注目銘柄。時価総額が小さいため、テーマ相場では値動きが激しくなりやすいです。


④ 旭ダイヤモンド工業(6140)

ダイヤモンド工具メーカーとして中核銘柄のひとつに位置づけられています。人工ダイヤを使った切削・研磨工具の製造で長い実績を持つ老舗メーカー。半導体製造の精密加工工程に欠かせない工具を供給しています。


⑤ 住友電気工業(5802)

2025年3月、大阪公立大学と共同で2インチの多結晶ダイヤモンド基板上で窒化ガリウムトランジスタの作製に成功し、通信分野における基幹デバイスの大容量化・低消費電力化を実現する重要な一歩を達成しました。

日本を代表する総合電線・素材メーカー。時価総額が大きく、ダイヤモンド半導体一本ではないですが、実績・資金力ともに申し分ないです。


🌍 海外企業 5社

① Element Six(エレメントシックス)🇬🇧 ★世界最大手

1946年に創設され、合成ダイヤモンドおよびタングステンカーバイドスーパーマテリアルの製造のグローバルリーダーとして成長してきました。デビアスグループに所属し、従業員数は1,500名以上。英国・アイルランド・ドイツ・南アフリカ・米国に主要生産拠点を持ちます。

工業用・半導体用人工ダイヤモンドの「世界標準」を作ってきた企業。Orbrayとの提携でさらに注目されています。非上場(デビアスグループの子会社)。


② New Diamond Technology(NDT)🇷🇺

半導体基板を含むさまざまな用途向けの高品質ダイヤモンド材料の大手メーカーで、高度な生産技術により最高水準の品質を誇り、市場で強い存在感を確立しています。

ロシア発の企業で、CVD法(気相合成法)による高純度単結晶ダイヤモンドの製造技術で世界的に評価が高い。半導体研究機関への供給実績多数。


③ Diamond Foundry(ダイヤモンドファウンドリー)🇺🇸

シリコンバレー発のスタートアップで、俳優レオナルド・ディカプリオが出資したことで有名になった企業。太陽光エネルギーだけを使って人工ダイヤを製造する「完全カーボンニュートラル生産」を売りにしています。宝石用LGDと半導体用の両方を展開。


④ AKHAN Semiconductor(アーカン・セミコンダクター)🇺🇸

さまざまな電子用途向けのダイヤモンドベースの半導体材料の製造を専門としており、高出力および高周波デバイス向けの高性能ダイヤモンド基板を提供しています。

米国防総省・NASAとも研究連携がある次世代半導体ベンチャー。軍事・宇宙用途への展開で経済安保の観点から特に注目度が高い企業です。


⑤ Iljin Diamond(一進ダイヤモンド)🇰🇷

世界の工業用ダイヤモンド市場の主要企業のひとつとして位置付けられています。

韓国最大の工業用ダイヤモンドメーカー。サムスン・SKハイニックスなど半導体大手との取引で成長してきた企業。工業用ダイヤモンドの量産能力では世界トップクラスのひとつです。

【技術研究・半導体向け】
日本: イーディーピー・Orbray・住友電工
海外: Element Six・NDT・AKHAN

【工具・研磨・量産品】
日本: 旭ダイヤモンド・住石HD
海外: Iljin Diamond・Diamond Foundry

投資家として注目すべきポイント: 宝石用(LGD)は中国の大量生産で価格が崩壊しており旨みが薄れていますが、半導体・軍事・量子コンピュータ用途の高純度単結晶ダイヤモンドは中国に依存できない「経済安保素材」として各国政府が育成を急いでいる分野です。日米対米投資案件の行方によっては、イーディーピーやOrbrayが大きく動く可能性があります。


⑥ NTTが下がっている理由

下落の主因は「増収減益」の連続

2025年2月7日に決算が発表されてから株価はさらに下がっています。直近2四半期で利益の伸びが鈍化していたところに、今回の決算でも増収減益となり、投資家が失望する流れとなりました。

2025年度第3四半期の決算では、営業収益は前年同期比+3.7%と増収でしたが、通期の当期利益予想は3.5%減へ修正されました。

なぜ減益になるのか? 主な理由は3つです。

**① 大規模投資コストの重さ:**NTTの設備投資額は昨年2兆874億円、今年はさらに増えて2兆5300億円の見通しです。将来のためにお金を使っているのですが、今は利益を圧迫しています。

**② 金利上昇の影響:**米国中心に高金利環境が続く中、日本でも10年国債利回りが1.3%まで上昇しています。10兆円規模の投資を行う企業にとって、金利1%の上昇は1,000億円ものコスト増加を意味します。

**③ 信用買い残の重荷:**2025年3月期の減益見通しを嫌気して株価下落が続く中、「逆張り」による信用取引の買い残高が積み上がっており、手じまいによる需給の悪化への警戒が強まっています。

それでもNTTは最強のインフラ高配当株

NTTは14期連続で増配を達成しており、2025年度においても前年度比で増配の見込みです。

財務省が3分の1の株を持つ国家株であり、どんなに業績が悪くなろうとスマホなどの通信料はそう簡単に減収されません。

日本人の生活に不可欠: NTT(ドコモ)なしには、スマホ、インターネット、企業の通信ネットワーク、クレジット決済システムが止まります。インフラ系企業の中でも、競合のKDDIやソフトバンクと比べて営業収益が2倍以上の圧倒的な最大手企業で、景気変動の影響も受けにくい超安定株です。

過去のパターンを見ると、長期低迷局面でも下落率は3割程度で底打ちする傾向があります。コロナショック時は高値から26.7%下落、2017〜18年も31%下落しました。長期で持てば報われやすい銘柄です。


⑦ Kaihou・井村俊哉氏と地盤HD、大きな投資資金の限界について

地盤HDが仕手株化と言われる理由

著名個人投資家の井村俊哉氏が代表を務める投資助言会社Kaihou(東京都港区)が、議決権ベースで31.18%を握る大株主に浮上しました。地盤HD創業者・山本強氏の保有株と資産管理会社の全株式をKaihouへ譲渡することに伴うもので、発表直後にストップ高カイ気配となりました。

井村氏という超有名投資家が30%超の大株主になったことが「アナウンスメント効果」で株価を急騰させたため、「仕手株化」と言われています。

**なぜ地盤HD じばんにっとほーるでぃんぐす を買収?**井村氏は日本のバークシャー・ハサウェイになることを宣言しています。投資の神様バフェットが元々小さな会社を買い取り、そこを投資会社へと変貌させたように、地盤ネットという地盤解析・保証を行う「保険」に近いビジネスモデルの会社をハブにして、そこを投資会社へと変貌させていく構想です。

地盤ネットグループは、住宅地盤補償業界においてトップクラスのシェアを誇る企業グループです。 不透明で分かりづらい住宅地盤業界の「見える化」を推進し、住生活エージェントとして専門的な知識やノウハウをもとに公正中立な立場で、生活者と供給者との情報格差を埋めるビジネスモデルを構築してきました。

井村俊哉氏とKaihouファンドの概要

井村俊哉氏とは: 元お笑い芸人で、大学在学中から株式投資を始め、2011年に元手100万円で本格始動。2017年に通算運用益1億円、2023年には80億円を突破。中小企業診断士の資格も持ち、「ニッポンの家計に貢献する」というミッションを掲げてKaihouを設立しました。

**資産規模:**2023年末時点で通算獲得利益が85億円(含み益込み、税引き前)に達しています。個人投資家として100万円から始めてここまで増やした実績は日本の投資家の中でも突出しています。

**Kaihouファンドの規模:**2025年1月に設定した「fundnote日本株Kaihouファンド(匠のファンド かいほう)」は99.83億円を集め、直販ファンドの当初設定額歴代1位を達成。2025年4月17日時点でお預かり資産総額は300億円を突破しました。

**投資手法(銘柄選定の考え方):**普通は「買いたいと思う材料を探す」ところを、井村氏は逆に「買いたくない材料を探す」方法をとります。2〜3つケチがついたら投資しない。時々「買わない材料がない」という銘柄が出てきたら、2〜3年で2倍になるという確信を磨きながら集中投資します。年間の投資銘柄は10銘柄あるかないか、保有銘柄は5銘柄程度です。

情報源: 井村氏はX(旧Twitter)で活発に情報発信しており、大量保有報告書などの公開情報と合わせてX上の投稿が一次情報源になっています。

具体的に保有・注目してきた銘柄(過去〜現在): 地盤HD(6072)、三井松島HD(1518)、住石ホールディングス、富山第一銀行(7184)、インフォマート(2492)、サイボウズ(4776)などが知られています。ただし、公的な大量保有報告書に基づく開示銘柄以外は確定情報ではありません。ファンドの具体的な15銘柄リストは現時点では非開示です。

「大きくなると自由がきかなくなる」

これは投資業界で「スケール問題(規模の問題)」と呼ばれる本質的な課題です。

資金が大きくなると何が起きるか: 100億円以上の資金で小型株を買おうとすると、その買い行為自体が株価を上げてしまい、自分が買い上げた割高な値段で買わざるを得なくなります。逆に売ろうとすると、売り行為が株価を下げてしまいます。個人で数億円だったころは自由に動けた小型株が、資金が増えたとたんに「自分が市場に影響を与えてしまう」という制約が生まれます。

ひふみ投信・おおぶねの件: ひふみ投信は資金流入が急拡大した後、確かに大型株への移行を余儀なくされ、日本株インデックスに勝ちにくくなった時期があります。おおぶねも同様の課題を抱えています。これは**ファンドマネジャーの能力の問題ではなく、「資金規模の構造的問題」**です。

プロの見方: バフェットも「今の自分が10億円しか持っていなければ、年50%のリターンが出せると思う」と語っています。つまり小資金の個人投資家は、機関投資家が入れない小型割安株に自由に投資できるという圧倒的な優位性があるのです。これはウォール街の鉄則でもあります。

ただし、井村氏の今回の動き(地盤HDの上場箱を使って投資会社化する)は、スケール問題を解決するための戦略的回答とも見られます。自らが経営権を持つ上場会社の資産を投資に回すことで、従来のファンド形態とは異なる自由度を確保しようとしているのかもしれません。

個人投資家の井村俊哉氏(いわゆる「井村ファンド」)が現在保有している、あるいは過去に保有が公表された銘柄について、最新の公的資料(大量保有報告書)や市場で知られている情報を基にお伝えします。

1. ショーボンドホールディングス (1414)

入っています(主要銘柄として有名です)。

井村氏が大量保有報告書を提出しており、5%以上の株式を保有していることが公にされています。インフラ老朽化に伴う補修需要を捉える企業として、彼の「α(アルファ)を狙う」投資戦略の代表格として非常に有名な銘柄です。

2. 東ソー (4042)

入っています(保有が公表されていました)。

こちらも過去に大量保有報告書が提出されており、主要な保有銘柄として知られています。割安なバリュー株でありながら、構造的な強みを持つ銘柄として投資対象になっていました。

3. NTT (9432)

「大量保有」としての記録はありません。

NTTについては、井村氏が5%以上の株式を保有して報告義務が生じたという公的な記録はありません。NTTは時価総額が15兆円を超える超大型株であるため、個人投資家(またはその資産管理会社)が1人で5%以上のシェアを持つことは資金量的に極めて困難です。

ただし、ポートフォリオの少額(報告義務のない5%未満)として保有している可能性は否定できませんが、彼がメディアやSNSで「主力銘柄」として言及する銘柄群には通常含まれません。


まとめ

  • ショーボンド、東ソー:大量保有報告書等で確認されている、いわゆる「井村銘柄」です。

  • NTT:主力としての保有は確認されていません。

井村氏は、時価総額が中規模で「構造的な変化」がある銘柄に集中投資するスタイルで知られているため、NTTのような超大型株よりも、ショーボンドや東ソーのような銘柄が彼のポートフォリオの特色をより表していると言えます。

井村俊哉氏(通称:井村ファンド)の運用成績は、個人投資家としての**「異次元のトラックレコード」と、2025年に始動した「投資信託(プロとしての運用)」**の2つの側面で語る必要があります。

結論から言うと、**「個人では12年で資産を8,500倍にした伝説」があり、「ファンドとしても滑り出しは極めて好調」**という状況です。


1. 個人投資家としての驚異的な成績

井村氏が有名になった最大の理由は、その圧倒的な資産の増え方にあります。

  • 元手100万円 → 85億円超(2011年〜2023年時点)

    • 2011年に本格始動してから、約12年で資産を8,500倍に増やしています。

    • 2019年以降は、毎年資産を2倍以上にするという驚異的なペースを維持し、2022年には1年で資産を3倍(運用益で約55億円)に増やしたとされています。

  • 「アルファ(超過収益)」の追求

    • 日経平均などの市場平均(ベータ)を追うのではなく、徹底的な企業分析で市場が気づいていない価値を見つける「アルファ」を狙うスタイルです。

2. 「井村ファンド(Kaihouファンド)」の成績

2025年1月に一般投資家も購入できる形でスタートした「fundnote 日本株Kaihouファンド」の運用成績についても、現在(2026年2月時点)までの推移は注目されています。

  • 2025年のパフォーマンス:

    • 設定直後の2025年前半(1月末〜5月中旬)で、すでに約7.7%のリターンを記録しました。

    • その後も順調に推移し、始動から約4ヶ月で**+11.4%超**(2025年6月時点)を達成するなど、TOPIX(市場平均)を大きく上回るパフォーマンスを見せ、「さすが井村銘柄」とSNSでも話題になりました。

  • 2026年現在の評価:

    • 元ゴールドマン・サックスの竹入啓三氏を助言者に迎え、2026年も市場のボラティリティが高い中で「下値が限定的かつ上昇余地のある銘柄」に絞る戦略を継続しています。

3. 他のファンドとの違い(手数料構造)

成績が良い一方で、手数料が「プロ仕様」である点も有名です。

  • 信託報酬: 年1.87%(一般的なインデックスファンドが0.1%程度なのと比べるとかなり高い)

  • 成功報酬: 収益が年6%を超えた場合、その超えた分の**22%**が手数料として徴収されます。

つまり、「圧倒的な結果を出して、その分報酬もしっかりいただく」というヘッジファンドに近い強気のスタイルです。


まとめ:どのくらい良いのか?

井村氏の成績は、単に「運が良い」というレベルを超え、**「日本株において企業分析の力だけで億万長者になれることを証明した」**という点において、日本の投資界では唯一無二の存在と言えます。


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