キャビンアテンダントが機内で盗撮されていることを知っていますか?
実は、機内でキャビンアテンダントの6割が盗撮被害にあっています。
なぜなら、機内で起こる盗撮行為は、検挙されにくいからです。
この記事では、盗撮されたキャビンアテンダントが、泣き寝入りするしかない現状を説明しています。
この記事を読むと、機内での盗撮が、飛行機の中という特殊な環境が原因で、検挙されない実態がわかります。
キャビンアテンダントの盗撮被害
出典:NHK
2019年、航空連合がキャビンアテンダントを対象に「盗撮・無断撮影に関するアンケート」調査を行いました。
JAL・ANAなど、複数の航空会社のキャビンアテンダントから1,623件の回答が集まり、キャビンアテンダントの6割以上が、盗撮された経験があることがわかりました。

盗撮されたキャビンアテンダントのほとんどが、旅客からのクレームを恐れて、声を上げることができていません。
アンケートでも、盗撮・無断撮影をされた経験が「ある」と回答したキャビンアテンダントのうち、半数以上が具体的な行動を起こすことができなかったと回答しています。
出典:NHK
盗撮の具体例
盗撮被害①
旅客がスマホの画面を裏にして、キャビンアテンダントのスカートの中を撮影していた。
盗撮被害②
キャビンアテンダントと旅客が対面に座る座席に、不自然に荷物が固定されて、カメラがキャビンアテンダントのスカートを捉える位置を向いていた。
盗撮被害③
他の旅客から、キャビンアテンダントを盗撮している旅客がいると指摘された。
キャビンアテンダントが泣き寝入りする理由
理由
- キャビンアテンダントの仕事内容や飛行機内を撮影している旅客の行為に対して、どこまでを盗撮とみなすか判断できない。
- 視線を感じて振り返った時に、男性がビデオカメラで撮影していたとしても、自分を撮影しているのか、飛行機内を撮影しているのか、どの範囲が盗撮なのかがわからない。
- 盗撮されているとわかっても、旅客が逆上することや、会社へクレームが来ることが怖い。
盗撮が検挙されない理由
盗撮のほとんどが、国内線で起こっています。
盗撮が検挙されない理由
- 盗撮行為を直接取り締まる法律がない。
- 迷惑防止条例は、国や都道府県ごとに制定されているので機内では適用が困難。
- どの都道府県上空を飛んでいる時に、盗撮が行われたか判断しにくい。
- 機内は暗く、同じ風景が多いので、犯行場所が確定できないので立件できない。
- 飛行機内の「安全阻害行為」の中に、「盗撮」が明記されていない。
航空連合会長の声
「盗撮された」という声が、現場のキャビンアテンダントから会社まで上がる件数は少なく、航空法に基づく省令にも盗撮を加えることができていません。
航空連合副事務局長の声
旅客同士の間で、盗撮が起きた時も、場所が特定できないので、取り締まることができないのです。キャビンアテンダントは、機内の秩序を守ることが仕事なのに、被害に遭った旅客がいても法的に守ることができないのです。

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