現役CAが解説!飛行機の遅延に保障がない理由

CAの仕事

飛行機が、定刻通り出発することは

航空会社にとってより良いサービスの一つであり

定時出発、定時到着

公共交通機関の使命です

しかし飛行機と旅客の契約は

「出発空港から到着空港まで安全に旅客を運ぶこと」

なので

遅延に関して航空会社が責任を負う必要はない

という規定があります

つまり安全に到着地に着陸するという「旅客と航空会社の契約」は完了し、到着時間が遅れたとしても補償はない、というのが原則です

日系の航空会社では

航空会社の責任(機材故障など)で

遅延した場合に

出発が翌日以降への振替になると

ホテルの宿泊費を航空会社が支払っているのが現状です

ホテルと空港間の往復の交通費も

支払います

空港とホテル移動に公共交通機関が利用できない時は、タクシー代を最大15000円まで負担しています

それらは、航空会社の予算に組み込まれているとはいえ、痛手です

だからこそ、社内の機材回しを担当する部はベテランが活躍します

また新幹線等に乗って

目的地に向かう場合

航空券は手数料なしで払い戻しになり

新幹線などの代金が航空券より高い場合は

差額を航空会社が負担します

国際線の場合、遅延時間によって

食事や飲み物を提供しています

機内で提供したり

旅客が全員降機し空港内の食事施設で利用できる

食事券やマイルを付与しています

  • 目安は、1.5時間以上~4時間未満の遅延で1食
  • 4時間以上の遅延は1食と軽食

補償内容は

搭乗クラスで違います

 

格安航空会社LCCの場合は、不可抗力でも航空会社責任でも、補償は一切ないので、覚悟して乗る必要があります

このように規定があるにも関わらず

たった1人の旅客の個人的主張で

飛行機が何時間も

遅れることがあるのです!

 

私は腹が立って仕方ありません

たった1人の旅客の主張が

機内にいる他の旅客数百人の時間を

奪っているのです

時間をお金に換算すると

プライスレスどころか数千万円の損害

といってもいいでしょう

時間泥棒だ!と注意したいくらいです

ユダヤ教の戒律による遅延

戒律と伝統に生きるユダヤ教の教え

  • テレビもインターネットも禁止
  • ネットは使えず電話だけ
  • 携帯電話には「コーシャー・フォン」の承認マークが貼られている。
  • ユダヤの律法に即した食べ物「コーシャーミール」以外食べてはいけない
  • 世俗の世界からの危険な情報を遮断して生きることが正しい
  • 女性たちは、結婚するとスカーフなどで髪を隠す
  • 男性は妻以外の女性に誘惑されてはならない
  • 男女の「隔離」は、幼稚園から始まる
  • 恋愛もデートもしない
  • 祈りの場所も別々で、聖地「嘆きの壁」も左右に仕切りがある
  • 男性は「女性を見てはいけない」「女性のことを考えてもいけない」
  • 結婚するまで、8割の男はセックスの仕方を知らず、女性の裸を知らない
  • 2、3度のお見合いを経て結婚する

子供を卑猥な映像から守るため

機が滑走路への誘導路を走行中

機内では離陸前の安全のビデオを流し出しました

すると突然

ユダヤ人の男が

怖い人

宗教上の観点から子供にテレビは見せたくないから画面を止めて欲しい

とCAに詰め寄ったのです

離陸前の安全ビデオは航空法上、上映しないと飛行機は離陸できません

200人の旅客たちは

どよめき始めました

ユダヤ教では

子供がテレビや映画を見ることは

教えや慣習に反しているから

「今すぐビデオを止めて欲しい」

と座席から立ち上がって

画面を閉じたり電源を押したりし

CAにクレームをし始めたのです

滑走路まで進んでいた飛行機は

機長の判断でゲートまで戻り

警備員が乗り込んできました

大勢のスタッフの説得と

子供にアイマスクをさせることで

画面が見えない状態にすることで

やっと男は落ち着き

離陸することができました

1時間以上の遅延×200人

私たちスタッフの時間も

奪われました

この出来事は

乗客の個人的主張やわがままによって

飛行機が遅延したケースとして有名です

出典:秒刊マンデー:マギー

 

男女の物理的な接触禁止によって

デルタ航空機のボーディングが始まって

旅客が座席に座っていく中

狭い通路で

ユダヤ教超正統派の男性数名が

女性の隣に割り当てられた座席に

座ることを拒否しはじめたのです

 

ユダヤ教の超正統派では、肉親間と夫婦間を除く男女の物理的な接触は禁じられているのです

彼らが拒んで立ち往生する中

座席を譲るよう言われた他の旅客は

彼らの為に

予約していた席を交換するのを拒否したので

混乱が原因で飛行機は

30分以上遅れて離陸したのです

 

女性客へハラスメントによって

エル・アル航空のフライトでは

超正統派のユダヤ人男性らが

「自分たちは女性の隣に座ることができない

と言って

隣席の女性に席を移るよう要請し

さらに座席変更への補償ま

航空会社に申し出た為

機内は混乱しました

グランドスタッフとCAの協力によって

座席調整を行い、

時間半の遅延となりました

その後、機内にいた女性のうち数名は

エル・アル航空に対し

女性に対する侮辱的行為という

女性客へのハラスメント防止予防策

について申し入れを行ったほどです

出典:ハフポストUS版

日本人男性のクレーム遅延

日本帰国便は旅先や

出張先で疲れた旅客が

特に多い便です

私たちCAも時差調整が上手くいかず眠れないままや体調不良のまま帰国便に乗務します

クレーマーの情報は

その便ごとに書類が作成され

どの便でいつどこで何故クレームしたかを

会社へ報告するので

CAのiPadに情報が

常に反映されています

クレーマーに対しては

細心の注意を払うにもかかわらず

緊張や恐怖で

新人は提供ミスや

提供漏れをしてしまいます

そしてさらに大きなクレームへと

発展していくことが多いのです

クレームは期待が裏切られた時に発生するので、逆に言うと航空会社にとって大事な旅客であって、新しいサービスへの視点を与えてくれます

 

超VIPのクレーマーに毅然と対応しない接遇が原因で遅延

飛行機を遅延させたのは

ロサンゼルス発成田行き

ビジネスクラスの男でした

接遇に囲まれて最後に乗ってきた60代の男は

弊社のヘビーユーザーで某大企業の社員

ぷんぷんCA

2人の接遇の男性は、男の荷物を持って、へつらいながら飛行機に乗ってきました

接遇が荷物の収納をしている時

男は座席に置いてあった

ペットボトルの水が日本のものでないことに

激怒し始めたのです

私たちCAは

それを聞いて機内中の水を確認しましたが

今日に限って

すべてカリフォルニア生まれの

クリスタルカイザーだったのです

Geyser[クリスタルガイザー] 500ml PET 96本入り

出典:Amazon クリスタルカイザー

男の言い分は

「日本へ帰る機内に日本産の水がないなんて考えられない!

アメリカの水は嫌いなんだから日本の水を出せ!」

というのです

ボーディングは既に終わり後はドアを閉めるだけなのに、他の300人の旅客も操縦士も管制官も機内で何が起こってるかわかっていません

チーフが機長に報告している隙に
イエスマンの接遇2人は
なんと空港の売店に日本の水がないか
走って探しに行ったのです
ぷんぷんCA

もう出発時間は過ぎているんです!

私は腹が立ちましたが

他のCAは謝罪したり

緑茶やウーロン茶で機嫌をとろうとしていたので

呆れた顔で一部始終を見ている

アメリカ人の搭載スタッフに

私は事情を説明しました

すると大男のアメリカ人が

VIPに向かって「ないものはない」と

shrug ポーズをしたんです

Shrug Life T-Shirt | SnorgTees

出典: https://www.snorgtees.com/shrug-life

すると

男は大人しく座ったのです

ロサンゼルス空港支店長まで機内に入って謝罪したのにもかかわらず

搭載さん米国人の一言で収まるなんて・・・

機は、20分遅れて離陸しました

食事のサービス後

60代男性VIPの様子を見に行くと

ビジネスクラスの座席で丸まって寝ていました

ぷんぷんCA

機内迷惑行為で下ろしちゃえばいいのに

というわけにもいかないのは

男の機嫌を損ねることで

某大企業の大勢の社員の出張が

他の航空会社に変更される可能性があるのです

失うわけにはいかない大企業の社員数の多さ

関連会社や子会社にまで考えると

相当な金額です

しかし

ぷんぷんCA

全旅客の20分×300人の100時間は誰が補償してくれるのでしょうか?

誰も補償してくれません

誰も補償してくれません

旅客の中には

乗り継ぎ便があり急いでる人だけでなく

  • 危篤の親に会いに1秒でも早く帰りたかった人
  • 面接に間に合わないと不採用になると焦ってる人
  • 出産に立ち会うのを楽しみにしている人
  • 会議に間に合わないと解雇されるかもしれない人
  • 高齢の親が到着口で立ったまま待っているかもしれない人

などいたかもしれません

 

ぷんぷんCA

「お客様は神様」の時代は終わったと思うんです

  • クレームを言った人が得をする
  • 自分の不愉快な思いを八つ当たりで解消する
  • 地位を利用して傍若無人な振る舞いをする

 

ペットボトルの水1本で飛行機を遅延させ、他乗客300人に迷惑をかけたことに、CAは、もっと毅然とした態度をするべきだったと思うのです

 

飛行機が成田空港へ着陸すると

その男は

我さきに何事もなかったように

降りていったのです

待ち受けていた到着地の謝罪のスタッフには「オレは時間がない」と、言い放って出ていきました

 

旅客のマスク拒否による遅延

コロナ禍で

マスクを拒否する旅客の存在で

出発時間が遅れたことは記憶に新しいことです

ピーチ機内

マスク拒否おじさん”法廷でもノーマスクで無罪主張「冷静な目で ...

出典:https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2022/05/089051.shtml

2020/09月

釧路発関西行き旅客124人の

ピーチ・アビエーション機でマスクの着用を

拒み2時間15分遅延しました

CAを大声で威圧

同機を新潟空港に緊急着陸させ

ピーチ社の業務を妨害したのです

CAは、腕をつかまれ約2週間の軽傷を負ったと言われてます

被告は「航空会社の誤った判断で飛行機から降ろされた」と

全ての起訴内容を否認

弁護側は

「マスクをできない人への、社会の不理解が原因で起きた事件だ」

と無罪を主張し

「マスクを着用していないからといって、排除するような過大な反応が本当に正し

いのでしょうか」

と裁判長に呼びかけ

「威圧や暴行はしていない」

と無罪を主張した弁護人は

マスク姿だった・・・

ピーチ航空】マスク拒否男の本名をTBSが誤って放送か ...

出典:http://miraclemilk.blog.jp/archives/7131923.html

私にはCAの気持ちが痛いほど

わかります

私は、暴れる男に向かって、警告書を読み上げる時、足が震えたのを覚えています

法的にみると

機内でマスクを付けることはあくまでも要請であり

旅客に依頼していことなのです

マスクを付けなければ

本来は

それ以上の措置をとることはできません

 

HPには「お客様へのお願い」として、「必ずマスクを着用してください※幼児または着用が困難な理由のあるお客様を除く」と記載されています

ピーチのCAには

言いにくいですが

もう少し早い段階のボーディング中や、離陸前のシートベルト着用確認の時に発見していれば、ダイバートという大きな影響を及ぼすことはなかったと思うのです

ボーディング中であれば

地上スタッフも一緒に対応し

体調の確認や診断書の有無

周りに旅客のいない席を確保するなど

対応ができたかもしれません

AIR DO機内

飛行機マスク拒否 大学職員「容疑と事実違う」 捜査車両でも着用 ...

出典:https://mainichi.jp/articles/20210119/k00/00m/040/180000c

マスク拒否で旅客44人が乗った旅客機が

1時間14分遅れになった呉市の市議会議員65才が

国と航空会社を提訴した件は

釧路から羽田に向かう機内でおこりました

市議と知人男性がマスク着用を拒み

離陸前に降ろされました

彼の主張は

陰謀論に、世界中の国も、自治体も、マスコミも騙されている。マインドコントロールされている。踊らされている。服従させられている

闇の組織と徹底抗戦するたまに国と航空会社を訴えて降機命令の取り消しと20万円の損害賠償などを求め、世界を操る闇の組織による陰謀に自分は屈しない

とのことのようです

 

着用はあくまで依頼です

このことでたくさんのトラブルが起きています

アメリカでは2021年の旅客の問題行動のうち

8割がマスク関連と言われています

マスク着用巡り機内で大乱闘 男2人を逮捕(20/08/04)

「マスクしない派」と

「マスクをしないといけない派」のトラブルは

マスクをつけるつけないで揉めて

CAが仲裁に入るという連続

機内は

一定時間密室で

見知らぬ相手と同じ空間にいなければいないのです

マスクをつける、つけないの不公平は、トラブルになって当然です

航空法の「安全阻害行為等」には

「機内の秩序を乱し」等と

解釈があいまいで

マスク拒否の「着用が困難な理由」が

具体的に何を指すかは明示されているわけではないのです

つまり同じようなトラブルが今後も発生するのは当然といえます

 

機内でのマスク着用を拒否する自己中女性、飛行機から追い出されると乗客から拍手喝采が|FINDERS
「クリエイティブ×ビジネス」をテーマに、新たなイノベーションを生むウェブメディア

 

私が考える解決策

  • 航空会社が、飛行機を利用する時に、マスク着用を義務化するか罰金をとる
  • 航空会社の約款に、他の旅客に不快感を与え、迷惑を及ぼすおそれや、CAの業務遂行を妨げたり、指示に従わない時に、旅客の搭乗を拒否できる項目を作る
  • 飛行機が遅れたことで、他旅客の大事な予定に影響が出てしまった場合、賠償請求は航空会社ではなく、その個人に行う
  • 航空会社が遅延にかかった経費を個人に要求する

 

CAだって、マスクもビニール手袋もゴーグルもしたくないし、自由に息がしたいです!

お客様にもマスクなしで、くつろいで欲しいです!笑ってほしいです!

マスクを外した旅客に注意することはCAにとってもストレスなんです

声も聞こえないし表情も見えない相手とコミュニケーションをとることは難しいです

最後に

アメリカでは

2020年後半からマスク関連の問題は急増し

2021年のトラブル報告件数5981件のうち

マスク関連は4290件

2021/03/21までに961件

マスク関連は66%の635件

原因は

ほとんどがマスク着用拒否と言われています

 

飛行機は、私たちCAだけでなく

パイロット・整備士・グランドホステス

食事を搭載するケータラー・機内を清掃するスタッフ

空港支店長を含め、多くの社員が必死に努力して

定刻にボーディングを始めることができるよう

頑張っています

機内に旅客がALL ON BOARDして

さぁ出発という時に

旅客が自己主張を始めたら

「どうかドッキリであってほしい」

と思ってしまいます

そして私たち航空会社スタッフ

特に私たちCAに必要なことは

もっと毅然とした態度で旅客へ対応し

公平性のあるフライトを心がけることです

私たちCAは

旅客と一緒に乗る飛行機を

大切な命を預ける運命共同体

という団結心を持っフライトしてます!

 

命を守る脱出の90秒ルール
飛行機内で緊急事態が発生すると助けに来る人はいません。CAと乗客が力を合わせて自分たちの命を守る必要があります。事故が起こった時に、命を守る90秒ルールを説明しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました